UQモバイル「くりこしプラン」徹底プラン解説。旧スマホプランとの違いは。

2021年8月11日料金プラン,UQモバイルくりこしプラン

くりこしプラン徹底解説
2021年9月1日をもって新規受付申込が終了しました

「くりこしプラン」は2021年9月1日をもって新規受付の申込みを終了しました。代わりのプランとしては2021年9月2日から「くりこしプラン+5G」のサービス提供を開始しています。


UQモバイルの「くりこしプラン」は2021年2月からサービス提供を開始した新プランですが、2021年6月10日より新たに「でんきセット割」を利用することができるようになり、この割引も利用すると最低で月額990円から利用できるプランにパワーアップしました。

今回はくりこしプランについて徹底的に詳しく解説します。料金や特徴、スマホプランとの違いなどについても解説してきます。

いつから

UQモバイルのくりこしプランは2021年2月1日からサービス提供を開始しました。

ただし、くりこしプランの新規申込受付は2021年9月1日をもって終了しています。

プランの特徴

次にくりこしプランの特徴ですが、主な特徴としては以下のようなものがあります。

  • 通信容量別にS/M/Lの3つのタイプがある
    ※使い切れなかったデータは翌月まで持ち越し可能(しかもデータ消費は持ち越し分から消費される親切仕様)
    ※高速データ通信を上限まで使った場合の速度制限時の通信速度は最大1Mbps(プランM・プランLの場合) または 300kbps(プランSの場合)とやや速い。
  • 専用アプリ経由で高速・節約モードの切り替えができる
    ※節約モード(速度制限時の通信速度にする)を活用すれば、データ消費の節約ができる
  • 国内通話は30秒につき22円の通話料が発生する従量課金型
  • 4G・5G回線にも対応
    5G回線は2021年9月2日にサービス提供開始くりこしプラン+5Gという別プランの形でサービス提供開始に)
  • テザリング料金無料
  • 2年契約の縛りがなく、プラン解約などによる契約解除料が不要
    ※他の携帯会社にMNPする場合はMNP転出料は必要
  • UQ学割、でんきセット割以外の割引特典が無い

くりこしプランS/M/Lの高速データ通信容量・速度制限時の通信速度の違い

プラン名基本データ容量速度制限時や節約モード時
の通信速度
くりこしプランS3GB/月最大300kbps
くりこしプランM15GB/月最大1Mbps
くりこしプランL25GB/月最大1Mbps

どのプランでも、データ容量を使い切ってしまった場合には速度制限がかかりますが、通信速度が最大1Mbpsまたは300kbpsと一般的な速度制限時の通信速度である最大128kbpsと比べると、通信速度が少し速めに維持できるのがUQモバイルのくりこしプランの特徴のひとつです。

ahamoやpovoの対抗プランはくりこしプランMに相当

ドコモ・au・ソフトバンクの各社から打ち出している月20GBのオンライン限定の新プランに対抗しているUQモバイルのくりこしプランはプランMが相当します。くりこしプランMは月15GBまでと5GB少ないものの、オンライン限定ではなくショップ対応が可能なプランで、余ったデータ容量は翌月までくりこしができるといった強みがあります。通信品質もauのサブブランドでMVNOではないため、混雑する時間帯で通信速度がとても落ちるといったことも起こりづらく安定した通信環境をもっています

余ったデータ容量は翌月まで繰り越すことができる

月の容量が使い切れなかった場合に翌月まで持ち越せるデータ繰り越しは、最近のキャリア各社のプランではデータ繰り越し自体ができないプランが多いですが、UQモバイルのくりこしプランはデータ繰り越しが可能です。

また、よくあるタイプのデータ繰り越しは、基本のデータ容量を最優先に利用し、使い切ったらデータ繰り越し分のデータ消費をするものですが、UQモバイルのデータ繰り越しは、データ繰り越し分からデータ消費をし、繰り越し分を使い切ったら基本のデータ容量を消費する形で、無駄なく与えられたデータ容量が使えるとても親切な仕様になっています。

先生

例えば、くりこしプランで1GB余らせて、翌月にデータ繰り越しをした場合、翌月はこの1GBを消化してから基本のデータ容量のデータ消費をする形になります。
(一般的な携帯会社のデータ繰り越しは消費する順番が逆になる。)

節約モードにするとデータ消費しない

UQモバイルの専用アプリ「UQ mobile ポータルアプリ」にある機能で、高速通信(ターボON)と低速通信(ターボOFF)の切り替えが可能で、ターボOFFの節約モード時は速度制限時の通信速度になるもののデータ消費しないため、毎月の限られた基本データ容量の無駄な消費を防ぐことができます。

先生

普段のメール等の利用はターボOFF(節約モード)にしておき、高画質の動画視聴など高速通信をしたい時だけターボONにして利用すれば、かなりのデータ消費を節約することも可能に。
(手動でON/OFFの切り替えの手間はありますが…)

くりこしプランM以上のプランであれば、節約モード中でも最大1Mbpsの通信速度があります。

4G・5Gスマホに対応

くりこしプランは4Gスマホ・5Gスマホの両方に対応しています。ドコモやauの一部の主要なプランは4Gスマホ専用、5Gスマホ専用といった専用プランになっていますが、くりこしプランであれば、そのあたりは気にせず利用することができます。(ただし、UQモバイルで5G回線が利用できるようになるのは2021年9月2日からです。)くりこしプランでの5Gサービスの提供ではなく、くりこしプラン+5Gという別プランでのサービス提供になってしまいました。

UQモバイルの対応バンドに対応した機種を利用しよう

4G・5Gスマホの両方に対応しているものの、すべての機種が対応しているわけではありません。UQモバイル(au)のバンドに対応した機種でないと通話や通信そのものが利用できないので注意しましょう。
au系の回線は少し傾向が、ドコモやソフトバンクと比べると使える機種がやや少ない傾向があるので、SIMフリー端末など自身で端末を用意する場合には、対応している機種か確認を必ずしましょう。

契約期間の縛りもなし

くりこしプランは契約期間の縛りがないプランのため、いつ解約や他社へのMNPをしても契約解除料が発生することはありません。

UQ学割・でんきセット割以外の割引特典がない

かつてのUQモバイルのスマホプランなどでは2回線目以降に月額料金が割引になるUQ家族割がありましたが、くりこしプランは(後でスマホプランとの比較のところで解説しますが)元の基本料金が既に安く、実質的にはUQ家族割の割引が適用された後の料金が基本料金になっているようなものなので、永続・期間限定の割引は、対象者や受付期間が限られているUQ学割や新たに加わったでんきセット割以外の割引を受けることができません。

UQ家族割の割引は受けられないが人数カウントはされる

くりこしプランでのUQ家族割による割引は受けられないものの、家族の人数カウントには含めることができるようです。たとえば、1回線目はくりこしプランだとしても2回線目以降のプランがスマホプランなど割引を受けらられるプランであれば、2回線目以降のプランについては普通に割引を受けることができるようです。(2回線目以降のプランにくりこしプランが含まれている場合は、その分だけ割引適用は無くなりますが…)

先生

セット割のギガMAX月割についてもくりこしプランで割引適用が無い旨の記載があるので、割引対象外です。

UQモバイル利用者がくりこしプランにプラン変更の際、各種割引特典が終了する点に注意

現在、UQモバイルでスマホプランをはじめ、おしゃべりプランやぴったりプランなどのプランを利用している人が、くりこしプランにプラン変更する場合には、UQ学割以外の適用中の割引は無くなる点は注意しておきましょう。

  • UQ家族割(人数カウントはされるものの直接的な割引はなくなる)
  • ギガMAX月割
  • マンスリー割
  • スマトク割
  • 長期利用割引
  • 継続利用割引 など

でんきセット割が新たに利用可能に

2021年2月のくりこしプランのサービス開始時にはありませんでしたが、競合プランに対抗するため、2021年6月10日よりでんきセット割が利用できるようになりました。

でんきセット割は「UQでんき」または「auでんき」に加入もしくは利用中の人がくりこしプランを契約し、専用サイトより「でんきセット割」を申し込むことで月額638円または858円の割引を受けることができます。

でんきセット割による割引金額

  • くりこしプランS、くりこしプランMの場合:月額638円割引
  • くりこしプランLの場合:月額858円割引

でんきセット割の適用条件

でんきセット割は以下の条件をすべて満たす必要があります。

  • くりこしプランSくりこしプランMくりこしプランLのいずれかのプランに加入
  • 「UQでんき」または「auでんき」を新規加入または利用中であること
  • 専用サイトから「でんきセット割」を申し込む
  • でんきご契約者と同一姓・同一住所の家族であること(家族の場合はこの条件も満たす必要あり)
2021年9月2日からは自宅セット割 でんきコースに名称変更

2021年9月2日の「くりこしプラン+5G」のサービス提供開始に伴い、「でんきセット割」は「自宅セット割 でんきコース」に名称が変わりました。

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料金

UQモバイルの「くりこしプラン」の料金ですが、基本料金とデータ通信料を合わせたベースとなる月額料金の定価は1,628円~3,828円(税込)です。
※端末をUQモバイルで購入した場合の端末代金は別途必要です。

くりこしプランS/M/Lのベースとなる月額利用料金(税込)
※月数円レベルの
ユニバーサルサービス料や電話リレーサービス料は含めていません。

プラン名月額料金
くりこしプランS
(月3GBまで)
1,628円
くりこしプランM
(月15GBまで)
2,728円
くりこしプランL
(月25GBまで)
3,828円
先生

契約初月のみ初期費用にあたるSIMパッケージ料金(3,300円)がかかります。

これは定価なので、別途通話オプション料金で最終的な月額料金は変わりますが、くりこしプランはUQ学割以外の割引要素がないプランなので、月額料金の計算は非常にシンプルで分かりやすいです。

通話タイプは30秒につき22円の従量課金型

UQモバイルのスマホプランの標準の通話タイプは国内通話30秒につき22円の通話料が発生する従量課金タイプのものです。一定時間以上国内通話をかけ放題にしたい場合には、通話オプションを付ける形になります。

通話オプションは3種類あり、標準のものと合わせ4つの通話タイプから選択する形になります。

選べる4つの通話タイプ

通話タイプ内容
(標準の通話タイプ)国内通話30秒につき22円の通話料が発生
※データ増量キャンペーンは利用できない
かけ放題(24時間いつでも)
※月額プラス1,870円
で利用できる通話オプション
国内通話が24時間いつでも通話し放題
かけ放題(10分/回)
月額プラス770円で利用できる通話オプション
1回10分以内の国内通話し放題
※1回10分以上の国内通話は超過時間30秒につき22円の通話料が発生
通話パック(60分/月)
月額プラス550円で利用できる通話オプション
1ヶ月で合計60分までの国内通話がかけ放題
※月60分以降の国内通話は超過時間30秒につき22円の通話料が発生

ただし、通話オプションの無料通話は海外への通話や0570などの有料通話などについては無料通話の対象外になります。

家族間の通話はかけ放題ではない点には注意

au、ドコモなどの3大キャリアの主なプラン(ahamoやpovoなどの一部プランは除く)では、同じ携帯会社に契約している家族間通話は30秒につき22円の通話料が発生せず、かけ放題になりますが、UQモバイルのプランでは、かけ放題にはならず、家族間通話だとしても通常の通話料が発生します

家族間だけの通話しか使わないと思い、月額基本料金が安い標準の通話タイプを選択し、通話をたくさんしてしまうと、通話した時間に応じて通話料がしっかり発生してしまうので、勘違いをしないように注意しましょう。

大手キャリアからUQモバイルに変えた場合の特に注意すべき点で、ある程度通話する人は何かしらの通話オプションを付けておくことをおすすめします。

月額990円の正体

税込990円/月~
UQモバイルは税込価格より税抜価格の文字を大きく書く傾向あり。

2021年8月現在のUQモバイル公式のくりこしプランのページには「税込月額990円/月~」と書かれていますが、先ほど、くりこしプランのベースとなる月額料金の定価は1,628円~3,828円(税込)と解説しましたが金額に乖離があります。

この月額990円は以下の条件を満たした場合に実現できる料金です。

  • データ容量の一番少ないくりこしプランSを契約
  • でんきセット割を適用
  • 通話オプションを付けず、通話やSMS送信を一切行わない

くりこしプランの月額料金とでんきセット割の割引金額の内訳を表にまとめるとこのようになっています。

 くりこしプランSくりこしプランMくりこしプランL
基本データ容量月3GBまで月15GBまで月25GBまで
基本料金1,628円2,728円3,480円
でんきセット割-638円-638円-858円
 割引適用後の
月額料金
990円2,090円2,970円

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適用できる各種キャンペーン

UQモバイルのくりこしプランで利用できる割引特典やキャンペーンはほとんどありませんが、期間限定の「UQ学割」や新たに増えた「でんきセット割」以外にも一部利用できるものがあるのでご紹介します。

UQ mobile 下取りサービス

UQ mobile 下取りサービスでは新規契約・MNP・機種変更のタイミングで新しいスマホを購入する際、現在利用しているスマホ端末を下取りに出すことで、対象機種に応じた還元を受けることも可能です。

対象機種・還元金額はUQモバイルの公式ページ内にあるので、UQモバイル以外の携帯会社を利用していて、その会社の下取り・回収による残金支払い免除(例:ドコモの「スマホおかえしプログラム」)などの選択肢もある場合は、どちらに下取りをさせると得か比較してから、もしUQモバイルの方が還元額が多いようであれば、この下取りサービスを利用するとよいでしょう。

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スマホプランとの違い

旧スマホプランと新プランのくりこしプランと何が変わっているのか気になる人もいると思いますので、各プランの違いについてかんたんにまとめてみました。くりこしプランとスマホプランの主な違いは以下のようになっています。

くりこしプランとスマホプランの主な違い

 くりこしプラン
2021年2月1日開始
スマホプラン
2021年1月末で新規申込受付終了
基本料金プランS:1,628円
プランM:2,728円
プランL:3,828円
プランS:2,178円
プランR:3,278円
基本データ容量プランS:3GB/月
プランM:15GB/月
プランL:25GB/月
プランS:3GB/月
プランR:10GB/月
データ増量の有無
なしプランS:+1GB/月
プランR:+2GB/月
※通話オプション加入+auID登録が必要
でんきセット割による割引割引あり
プランS/M:月額638円引き/回線
プランL:月額858円引き/回線
割引対象外
UQ家族割による割引
割引なし割引あり
※2回線目以降:月額550円引き/回線
ギガMAX月割の適用
(WiMAX2+や固定回線とのセット割)
割引対象外割引対象(月額550円引き)

スマホプランは2プラン体制でしたが、くりこしプランではプランLが増えた3プラン体制に。プランSとプランM(R)は基本的にくりこしプランの方が550円安い価格設定で、代償としてはUQ家族割などの割引適用がなくなるものの、最終的には1回線のみで契約する単身者にも家族割の恩恵を受けられているような価格になるので得になる人は多いのではないでしょうか。

データ容量の面でも、プランSでは特に変化はないものの、プランMは5GBデータ増量になっている点もあり、スマホプランよりくりこしプランの方が得になる人は多そうです。

プランSについては価格面で通信環境に難が出やすいMVNOと十分に勝負できる価格設定(通信環境はUQモバイルの方が優位)になっていて、プランMについては3大キャリアのahamoなどのオンライン限定の新プランやまだ対応エリアの狭い楽天モバイルのRakuten UN-LIMITと対抗できる立ち位置にあるプランになっています。

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まとめ

UQモバイルのくりこしプランについて詳しく解説していきました。

くりこしプランはS・M・Lの3つのプランに4G・5Gスマホの両方に対応したプランです。料金面ではかつてのスマホプランと比べ、割引サービスが減るものの月額料金が安くなっているため、特に1回線のみの契約を行いたい人には得になっています。

MVNOにも、3大キャリアのahamoなどのオンライン限定プランなどにもしっかり対抗しているプランになっているので、UQモバイルのくりこしプランは有力な選択肢の一つになりそうです。

【参考情報】
UQモバイル公式:くりこしプラン(https://www.uqwimax.jp/mobile/plan/kurikoshi/)

いかがでしたでしょうか?
また、次回もお楽しみに!

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この記事を書いた人

Ken
Kenスマホの先生2代目運営者
INEST株式会社とINESTグループ企業のLinklet株式会社が共同運営しているスマホの先生の二代目管理者。
MNPで何回か携帯会社を変更した経験を持ち(現在はワイモバイル利用者)、各携帯会社の料金プランや携帯・スマホ料金を少しでも抑えつつも快適なデータ通信ができるようにするための情報収集や情報発信をしています。
※旧管理者の記事のリライトなども手掛けています
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