ポケットWiFiってどうなの?利用に向いている人、向いていない人
2021年は携帯会社のプラン激変の年になりました。当時はスマホプランの記事を書いていたところ新しいプランの発表があり、比較対象が増え内容を変える必要があり、ちょっと困ったりもしていましたw
そんななか、知り合いから「ポケットWiFiってどうなの?」という相談を受けました。新型コロナの影響でデータ通信量が大幅に増え、回線帯を圧迫したことが影響したのか無制限タイプのポケットWiFiサービスが軒並みし消滅したので魅力が減ったものの、一部の人にはまだまだ使えるサービスではあります。
今回は、ポケットWiFiの利用に向いている人、向いていない人について解説しています。最後にいくつかポケットWiFiサービスの紹介もしています。
ポケットWiFiの特徴
ポケットWiFiの利用に向いている人、利用に向いていない人を説明するにあたり、ポケットWiFiの特徴をかんたんに説明すると大きく4つの特徴があります。
- 持ち運び可能なネット回線機器
スマホだけでなくノートPCなど複数の機器の同時接続が可能。あくまでデータ通信にのみ特化しているので通話機能は持たない。MVNOのデータ専用SIMとは異なり、SIMカードの提供ではなく通信専用機器が付属している点も特徴。
ポケットWiFiは4G LTEの回線を利用していますが、通信機器の通信速度は最新の4Gスマホより最大の通信速度の機器スペックが低い(少し前の4Gスマホ機種程度のスペック)ため、その分実測の通信速度も劣る傾向はあります。
※ただし、一部のポケットWiFiサービスは5G回線の対応が整い次第提供を開始する発表をしています。 - 100GB程度までの大容量データ容量を比較的安価で利用できる
以前は無制限タイプのものがあったが、現在は100GB程度が上限になっているところが多い。 - クラウドSIMタイプのサービスなら対応エリアが広い
クラウドSIMだとドコモ・au・ソフトバンクの回線すべてに対応し利用できるため、対応エリアが普通の携帯会社の回線を利用するよりも広いといった特徴があります。 - ○日間で○GB以上利用で通信制限を発生させないところが多い
携帯・スマホサービスの場合は短期間に大容量のデータ通信をすると一時的な速度制限を受けることがありますが、一部のポケットWiFiサービスではこの制限を付けず、決められた上限の容量を消化するまでは速度制限を発生させないといった特徴があります。
ポケットWiFiの競合となるサービスとしては、携帯会社やMVNOのスマホ回線やデータ専用SIMプラン、フレッツ光などの固定回線などがあり、これらのサービスと比べてポケットWiFiが利用に向いているか、向いていないかを考えていく必要があります。
利用に向いている人
まず、ポケットWiFiの利用に向いている人ですが、以下のようなタイプの人にはポケットWiFiの利用に適しているといえます。
家でも外でもネットを月100GB程度まで多く使いたい人
ポケットWiFiの特徴として、大容量のデータ通信を安く、かつ持ち運び可能という点に強くマッチしているユーザーで、ポケットWiFiの利用に適しています。
特に1人暮らしの人は固定回線の代用としても使える
フレッツ光などの固定回線サービスは月額料金がそれなりに高いこともあり、1人暮らしの人であれば家でも外でもポケットWiFiを持ちだせることもあり、固定回線サービスの代用として活用することも可能です。(実際、こういった使い方をしている友人がいました)
光回線と比べると通信速度は遅いので、大量の機器と同時接続するとかなり通信速度が遅くなるので厳しくなりますが、2、3台程度の同時接続であれば問題もありません。スマホだけでなく、タブレットやパソコンでもネットを利用したいというような人にとっても有用です。
複数人で利用する場合は、家でネット回線を使いたいときに、ポケットWiFiを外に持ち出していたりすると家にいる人はネット回線が利用できなくなることや、人数が多いとポケットWiFiで提供できるデータ容量を超えやすくなることもあり、固定回線の代用として活用するのは難しくなる。
会社が社員に支給するネット回線として
会社がテレワークや外回りをする社員にネット回線(電話なし)を支給する場合には、ポケットWiFiは非常に有用です。昔であればデータカードをパソコンに差して使っている人もいましたが、いまはポケットWiFiに繋ぐのが定番です。
利用に向いていない人
ポケットWiFiの利用に向いていない人ですが、以下のようなタイプの人にはポケットWiFiの利用に適しているといえません。
月100GB以上のデータを利用する人
現在提供しているポケットWiFiサービスは最大で100GB程度が上限の容量になっているところが多いです。一部のサービスでは200GBなどの100GB以上のプランもありますが、それでもポケットWiFiサービスが提供できる以上のデータ通信を利用する場合にはフレッツ光などの無制限で高速データ通信できる固定回線系の環境を選択した方が良いでしょう。
あまりデータ通信をしない人
月数GB程度といったあまりデータ通信をしない人の場合もポケットWiFiの利用をおススメしません。データ通信量が少ない場合は、携帯会社のスマホ向けプラン(ほかの機器の通信もテザリング接続で解決する)で十分だと思います。
スマホのみのデータ利用の場合
ポケットWiFiは家でも外でも複数の端末をつないで利用したい場合に向いているサービスで、データ通信は1台のスマホのみといった人の場合は、無理にポケットWiFiを導入する必要がなく、携帯会社の無制限タイプを含む大容量のスマホ向けプランを契約した方が人によっては(家族割が適用できない人とかは特に)価格面で若干高くなるかもしれませんが面倒ではないです。
通信速度の速さを最優先する人
大量のデータを短い時間で通信する必要がある場合には、現状では光回線がベストです。携帯・スマホなどの移動体通信だと光回線と比べると通信速度は遅い傾向にあり、ポケットWiFiも同様です。
5G回線も最終形態では光回線を超す通信速度になる可能性はありますが、現時点ではまだ光回線の通信速度には及びません。
SIM2枚刺しできるスマホを利用している人
通信はSIMカードが大きく関わるのですが、キャリアのSIMロックをかけられているスマホ機種はSIM1枚刺しのものが多いですが、SIMフリーのスマホ機種についてはSIMカードが2枚させるものもあります。SIMカードが2枚刺さるということは2つの通信会社のSIMカードをさせるということで、1枚を通話用としてデータ容量の少ないプランのものを利用し、もう1枚をデータ容量の多く安いデータSIM(音声なし)を利用するといったことも可能になり、MVNOの安いデータSIMを利用する選択肢が増えてきます。端末が付いているポケットWiFiをあえて利用する必要性がかなり薄れてしまいます。
おすすめのポケットWiFiサービス
ポケットWiFiを利用したい人がどのポケットWiFiサービスを利用する良いか分からない人向けに主なポケットWiFiサービスの一例をご紹介します。
Broad WiMAX
Broad WiMAXは株式会社リンクライフ(Link Life)がサービス提供しているWiMAX+5G(UQ WiMAX)の一種で、3つのプランがあり、いずれのプランも最初の3ヶ月間は月額2000円台で利用することが可能です。また、標準モードのエリアで利用できる人であれば、基本的にデータ無制限で利用することができます。
※ただし、3日間で15GB(プランによっては10GB)以上利用すると翌日のネットワーク混雑時間帯に通信制限を受け、通信速度が落ちます
Broad WiMAXはauスマートバリューやUQモバイルの自宅セット割の割引対象となる家のネット回線の対象となるサービス(WiMAX+5Gに該当するサービスのため)で、auのスマホプランやUQモバイルのくりこしプラン+5Gを利用している人にとってメリットがあります。
Broad WiMAX+5Gの特徴としては以下のものがあります。
- 3つのプランがあるUQ WiMAX系サービス(WiMAX2+が基本だが、プランによってはau 4G LTEやau 5G回線も利用可能)
- データ無制限プランで最初の3カ月間は月額2000円台で利用可能
※4ヶ月目以降も2年間(プランによっては3年間)は割引価格(3000円~4000円台)で利用可能 - 持ち運び可能なポケットWiFiタイプの機種以外にもホームルータータイプの機種を選択することも可能。
- プランによっては5G回線の利用が可能
- auスマートバリューやUQモバイルの自宅セット割の割引対象になる家のネット回線の対象サービス
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Mugen WiFi
Mugen WiFiのMUGEN格安プランは月100GBで月額3,438円で利用できるポケットWiFiサービスです。
Mugen WiFiの特徴としては以下のものがあります。
- クラウドSIM(ドコモ・au・ソフトバンクの回線が利用できる)
- 月100GBまで、月額3,438円
※契約期間の縛りが最初の2年間だけあります。期間縛りなしの場合は+660円/月 - 契約するプランにより端末が変わる。MUGEN格安プランの場合は端末機種はU3
※U3の場合:下り最大150Mbps、上り最大50Mbps。バッテリー3,000mAh。同時接続10台。 - 契約2年後に最新の端末に無償交換可能
※交換した場合はそこから2年間の契約期間の縛りが発生します。 - 海外でも利用可能
※海外利用の場合は手続きは特にありませんが1GB/1日につき1,200円~1,600円の料金がかかります
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どこよりもWiFi
どこよりもWiFiはその月に使用したデータ容量に応じて4段階に変わる段階性定額のポケットWiFIサービスです。
どこよりもWiFiの特徴としては以下のものがあります。
- クラウドSIM(ドコモ・au・ソフトバンクの回線が利用できる)
- その月に使用したデータ容量に応じて4段階に月額料金が変わる段階制定額
- 月5GBまで:900円
- 月20GBまで:1,900円
- 月50GBまで:2,900円
- 月50GB超:3,400円
※2年間の定期契約の縛り(自動更新あり)があります。期間縛りなしの場合は+500円/月
※1日のデータ利用量が4GBを超過した場合、翌日0時まで速度制限を受ける場合があります。
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THE WiFi
THEWiFiは月40GB・100GBのプランがあり、月100GBのプランであれば月額3,281円で利用できるポケットWiFIサービスです。
THEWiFiの特徴としては以下のものがあります。
- クラウドSIM(ドコモ・au・ソフトバンクの回線が利用できる)
- プランは2種類
- 月100GBの定額プラン(THE WiFi 100GB):月額3,281円
※THE WiFi 100GBは契約期間の縛りが最初の2年間だけあります。 - その月に使用したデータ量に応じて段階的に変わる段階制定額のプラン(THE WiFi FiT)
- 月1GBまで:1,298円
- 月5GBまで:1,628円
- 月20GBまで:2,068円
- 月40GBまで:2,596円
- 月100GBまで:3,960円
- 月100GBの定額プラン(THE WiFi 100GB):月額3,281円
- 海外でも利用可能
※1GB/1日につき850円~1,250円の料金がかかります(1日最大3GBまで)
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この記事を書いた人
- INEST株式会社とINESTグループ企業のLinklet株式会社が共同運営しているスマホの先生の二代目管理者。
MNPで何回か携帯会社を変更した経験を持ち(現在はワイモバイル利用者)、各携帯会社の料金プランや携帯・スマホ料金を少しでも抑えつつも快適なデータ通信ができるようにするための情報収集や情報発信をしています。
※旧管理者の記事のリライトなども手掛けています
※Kenが利用している通信環境はこちら