格安スマホの通信速度は事業者ごとに違う!実測速度を徹底比較
大手キャリアの半額以下で利用でき、毎月の料金を大幅に節約できる格安スマホ。
気になっている方も多いと思いますが、一方で「速度が遅い」「使い物にならない」という評判もよく耳にしますよね。
実際のところ、格安スマホと言ってもさまざまな事業者があり、速度も千差万別です。料金が安くても速度が速い事業者も多くあるため、快適な速度を使うためには「どの格安スマホを使うか?」という点が大事。
そこで、当記事では格安スマホの速度の仕組みを解説するとともに各事業者の速度を詳しく比較しました。この記事を読めば、あなたにぴったりの快適な速度で使える格安スマホがみつかりますよ!
大手キャリアとの比較やキャリア格安プラン、サブブランドも含めて比較します!
格安スマホの通信速度は事業者によって違う
格安スマホは多くの事業者が提供しており、それぞれ速度が異なります。
「安いと思って契約したら遅くて使い物にならなかった」という事態を防ぐためにも、まずは速度の仕組みを理解しましょう!
全ての格安スマホが遅いわけではありません。
格安スマホの通信速度はキャリアから借り受けている回線量で決まる
一般的に、格安スマホの通信速度は大手キャリアから借り受けている通信回線量に左右されます。
格安スマホは自前の基地局を持たないため、ドコモ・au・ソフトバンクから回線を借り受けて通信を提供していますが、借り受ける回線量は事業者によって異なるのです。
格安スマホ事業者にはOCNモバイルONE(契約者数154万回線)のような大手プロバイダもあれば、中小企業が運営する事業者もあります。
「格安スマホだから通信速度が遅い」という訳ではなく、格安スマホでも運営事業者によって速度が変わるということを理解しておきましょう。
今は様々な事業者が格安スマホを提供しています。全ての事業者を「格安スマホだから遅い」とは言えません。
格安スマホの通信速度は提供元の事業者によって違う
格安スマホの定義はやや曖昧になっていますが、2022年においては「ドコモ・au・ソフトバンクの通常プラン」以外を格安スマホと呼ぶケースが多いです。
広い意味の格安スマホの中には「ahamo/povo/LINEMO」といった大手キャリアが直接提供する格安プランや「UQモバイル/ワイモバイル」といったau・ソフトバンクが直接提供するサブブランドサービスが含まれます。
このようなサービスは実質的に大手3キャリアが直接提供しているため、純粋な格安スマホに比べて速度品質が優位なことは言うまでもありません。
速度や通信の安定性を重視して格安スマホを選びたい方は、提供元の事業者にも着目してみましょう。
キャリア直接提供の場合、ユーザーが増加した時の設備増強対応も速く安定した通信が見込めます。
格安スマホの通信速度は実測ベースの比較が重要
通信速度には、理論上の最大速度と実際の通信速度の2種類が存在します。
広告やHPで「最大988Mbps」というような表記を見かけた方も多いと思います。このような「最大」と前置きがある速度は理論上の速度であり、実際にその速度が出る訳ではありません。
通信速度は場所やユーザー数など、環境によって大きく左右されます。ユーザーにとって重要なのは最大速度ではなく、実際の速度ですよね。
キャリアや事業者が公表している速度以上に、実際の速度を調べてから契約をすることが重要です。
当記事では、各事業者の実測速度もしっかり後述しています。是非参考にしてくださいね。
格安スマホで必要な通信速度は用途によって異なる
格安スマホの通信速度では「どのぐらいの速度があれば快適なのか?」という点も重要です。
必要な速度はスマホでどんな通信をするか?ということで大きく変わるため、自分にとって必要な速度が確保できる事業者で契約をしましょう。
主なサービスにおける必要な速度をご紹介します!
動画は速度が大事ですが、LINEのメッセージ送信は遅い速度でも快適というような違いがあります。
4K動画の視聴や大容量アプリのダウンロードをするなら30Mbps程度必要
一般的に、速度が重要とされる動作は「動画視聴・アプリのダウンロード・ゲーム」の3つです。
上記の3点は長時間にわたってリアルタイム通信を行うため、安定した通信速度が確保できなければ途中で止まってしまったり動作が遅くなります。
サービス | 快適な速度 |
---|---|
・LINEメッセージ送信 ・メール(添付なし) | 1Mbps以下 |
・Web閲覧(ニュースサイト等) ・地図アプリ ・Twitter/Facebook ・Youtube視聴(低画質) | 1Mbps程度 |
・Web閲覧(ネットショッピング等) ・Instagrams ・中画質動画の視聴 (Youtube/NetFlix等) ・LINEビデオ通話 ・Zoom(中画質) ・50MB以下のアプリダウンロード | 3Mbps |
・スマホのオンラインゲーム ・高画質動画の視聴(1080p) | 5~7Mbps |
・4K動画視聴 ・テザリング(用途による) ・300MB以上のアプリダウンロード | 20Mbps |
各サービスにおける必要速度は上記の通りですが、ゲームや動画視聴で安定して推奨速度を確保するためには表記の速度+αで見積もるべきと言えます。
結論、回線速度が重要な高画質動画の視聴やゲームを快適に楽しみたいなら20~30Mbps以上の速度を確保しましょう。
また、動画のダウンロードやファイルのアップロード(動画送信など)をする場合も同程度の速度があると快適です!
快適かどうかは人によってやや感じ方が異なりますが、一般的な推奨速度として覚えておくと良いですよ。
Web閲覧やSNSが中心なら5~10Mbpsでも十分
一方で、スマホの用途がWeb閲覧やSNSが中心であれば5~10Mbpsもあれば十分だと言えます。
Yahooニュースや調べ物など、文字が中心のWeb閲覧であれば1~3Mbps程度でも快適に使えます。
ただし、画像が多いネットショッピングや動画の埋め込みニュースを視聴するには10Mbps程度の速度があると快適です。
「アプリダウンロードは自宅のWiFiで行う、外ではWebやSNS程度しか使わない」という方はそれほど速度を重視しなくても良いでしょう。
対戦型のスマホゲームをする場合はPingにも注目しよう
対戦型のオンラインゲームを快適に行いたいなら、単純な速度だけでなくPingにも注目しましょう。
Pingとは、サーバーとスマホ間の遅延率を表す用語で「ms」という単位が用いられます。
FPSゲームやアクションゲームでは、ユーザーのコマンド入力がいかに迅速にサーバーへ伝達されるか(サーバーの状況をどれだけ速くスマホに読み込めるか)が非常に重要です。
Pingが低いと、敵キャラクターの位置がスマホ画面で見えている場所と違ったり入力したコマンドに対してキャラクターの動作が遅くなるといった問題が出ます。
一般的に、オンラインゲームで快適なPing値は20~50ms以下です。ゲーム体験を重要視する方は各回線のPingにも注意をしましょう!
Pingの良し悪しでゲームの勝敗が決まることも多いですよ。
格安スマホの速度を時間帯別に比較!
続いて、格安スマホの実測速度を時間帯別に比較しました。
一般的に格安スマホは混雑する昼の時間帯(特に12~13時)やターミナル駅などの人口密集地で速度が著しく低下すると言われています。
事業者名 | 朝 | 昼 | 夜 |
---|---|---|---|
ahamo | 127.31Mbps | 102.48Mbps | 96.15Mbps |
povo | 79.76Mbps | 114.81Mbps | 79.45Mbps |
LINEMO | 71.7Mbps | 77.29Mbps | 47.84Mbps |
UQモバイル | 65.36Mbps | 55.1Mbps | 53.08Mbps |
ワイモバイル | 62.04Mbps | 62.62Mbps | 48.81Mbps |
楽天モバイル | 36.62Mbps | 34.31Mbps | 35.64Mbps |
OCNモバイルONE | 90.56Mbps | 39.25Mbps | 55.62Mbps |
BIGLOBEモバイル | 27.63Mbps | 7.94Mbps | 21.01Mbps |
IIJmio | 61.51Mbps | 22.39Mbps | 45.99Mbps |
mineo | 64.23Mbps | 6.45Mbps | 38.64Mbps |
LinksMate | 54.16Mbps | 5.79Mbps | 130.06Mbps |
日本通信SIM | 63.27Mbps | 15.56Mbps | 36.47Mbps |
イオンモバイル | 93.88Mbps | 22.8Mbps | 24.41Mbps |
ドコモ(参考) | 209.47Mbps | 236.37Mbps | 135.28Mbps |
※2022年4月調査時点
スマホで大容量通信を行うなら「20~30Mbps程度は必要」と前述しましたが、キャリア格安プランのahamoやサブブランドのUQモバイル・ワイモバイルでは全時間帯で50Mbps程度の速度が出ており快適な通信が行えます。
一方、BIGLOBEモバイルやmineoといった純粋な格安スマホでは昼の時間帯に10Mbpsを割っていることから全時間帯で快適に使えるとは言えなさそうですね。
以上の内容から、速度や快適な通信を重視しつつ料金も抑えたい方は「ahamo/povo/LINEMO」「UQモバイル/ワイモバイル/楽天モバイル」を選びましょう!
格安スマホながら大健闘のOCNモバイルONE、IIJmioも候補です。両社は料金が最安値クラスなので、より料金重視の場合は検討してみましょう。
まとめ:通信速度重視で格安スマホを選ぶならサブブランドがおすすめ
当記事では、スマホの通信速度について詳しく解説をするとともに各社の比較を行いました。
結論、快適な速度で使いつつ料金も抑えたいなら「ahamo」や「UQモバイル/ワイモバイル」がおすすめです。
格安スマホはどれでも遅い訳ではなく、事業者によっては快適な通信が可能です。当記事の情報を参考に、あなたにぴったりな格安スマホを見つけてくださいね。
おすすめの関連記事
↓ahamo(アハモ)徹底プラン解説↓UQモバイルの料金プランを徹底解剖↓ワイモバイルの料金プランを徹底解説この記事を書いた人
- INEST株式会社とINESTグループ企業のLinklet株式会社が共同運営しているスマホの先生の記事執筆者。
スマホや携帯電話のプラン・料金・キャンペーンなどを詳しく解説しています。