「auピタットプラン」徹底解説。料金やメリット・デメリットなどは?

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auピタットプラン徹底解説
新規受付が終了したプラン

「auピタットプラン」は2019年6月30日に新規受付が終了しました。
現在、「auピタットプラン」の変わりのプランとしては「ピタットプラン 4G LTE」があります。


2017年7月から展開している、au主力プラン「auピタットプラン」「auフラットプラン」の2つの料金プラン。

auピタットプランはデータ通信の利用量に応じて料金が変動するプラン
auフラットプラン料金が定額の大容量(20GB/30GB)プランとなっていますが、段階制料金のauピタットプランはau公式ページを見ても実際の利用料金がどのくらいになるのか、よく分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、この「auピタットプラン」に焦点を当て、プランの内容・料金・デメリットなど詳しく解説していきます。

auピタットプランとは

auピタットプラン

「auピタットプラン」はスマホ契約に必要な要素である、

  • 基本料金(通話にかかる料金)
  • ウェブ使用料(ウェブを使用するための料金)
  • データ通信料(通信にかかる料金)

セットでコミコミになった段階制の定額プランです。

先生

昔の料金プランではそれぞれの要素が分離した料金プランになっていることが多いですが、「auピタットプラン」では1つにまとまっています。

※厳密にはウェブ使用料は「LTE NET」という300円のサービスなのですが、au公式サイトの料金表ではこの分も加算した形で説明されているため、ここでの解説でもLTE NETの金額も加算した形で説明します。

スマホの契約に必要な要素・仕組みがよく分からない方はこちらの記事で解説しています
段階制の定額プランとは

auピタットプランはデータ通信の利用量に応じて料金が5段階に変動し、使ったデータ容量に相当するプラン料金が請求される仕組みです。

これにより毎月のデータ利用量が大きく変わるような人の場合はムダな料金を払わずに済ませることができるようになります。

auピタットプランの段階性料金のバー

月間で使えるデータの利用量は最大20GBまで

もし利用量が20GBを超えた場合は速度制限がかかります

対象者・適用条件

新規契約・他社からMNP・機種変更のいずれの場合も対象となります。ピタットプランへの加入には使用する端末がスマホ(4G LTE)であることが必須。ケータイ(ガラケー)には未対応です。

月額1,980円のからくり

auピタットプラン「1,980円/月~」

au公式サイト「auピタットプラン」のページに書かれている「1,980円~」

一見安く見えるこの値段の秘密はすでにお気づきの方もいらっしゃると思いますが、これには安く見えるからくりがあります。

最小限の料金プランを選択し、さまざまな割引キャンペーンを適用させ、初年度だけの期間限定で適用された結果、実現した値段になっています。

簡単に「1,980円」になる条件は以下の通りで、かなり難易度が高いです。

auピタットプランで1,980円にするための5つの条件
  • 通話プランは1回5分以内の国内通話が無料になる「スーパーカケホ」を選択。(1回5分以上の通話やSMS送信は一切しない)
  • 最初の1年間だけ(「スマホ応援割」を適用)
  • auのブローバンド回線も契約し、「auスマートバリュー」を適用する
  • 「2年契約」はあり
  • 月間で使用するデータ容量1GB以下に抑える
1,980円は1GB以下の場合

条件が色々出てきましたので、一つずつ解説していきます。

通話プランは3種類から選択

auピタットプランに加入の場合は通話プランのタイプを「カケホ・スーパーカケホ・シンプル」の3種類から選ぶことができます。

ただし、選択したタイプによりベースとなる月額の基本使用料金が変わってきます。
(それぞれの料金は後半で解説します)

通話プラン(カケホ・スーパーカケホ・シンプル)

選べる通話プラン

通話プラン内容
カケホ24時間いつでも国内通話し放題
スーパーカケホ1回5分以内の国内通話し放題
(1回5分以上は30秒につき20円)
シンプル通話時間に応じた従量制
(国内通話の場合、30秒につき20円)

※「カケホ」より「スーパーカケホ」の方がいっぱい通話できそうな気がしますが、「カケホ」の方が多く通話できるので勘違いしないように注意してください。

ただし、「カケホ」、「スーパーカケホ」の無料通話はあくまで通常の国内通話のみが対象なので、海外への通話0570番号などの有料電話サービスへの通話は対象外になります。

逆に「スーパーカケホ」、「シンプル」の国内通話の30秒につき20円になる対象でも、2年契約あり&家族間(家族割適用者)の通話に関しては24時間無料になります。

auピタットプランは、厳密には以下の3種類に分かれていると考えると良いです。

  • auピタットプラン(カケホ)
  • auピタットプラン(スーパーカケホ)
  • auピタットプラン(シンプル)

「スマホ応援割」で毎月1,000円割引(1年間適用)

スマホ応援割は「auピタットプラン」もしくは「auフラットプラン」の加入者を対象とした割引キャンペーンです。

機種変更・新規契約・MNPで「auピタットプラン」もしくは「auフラットプラン」に加入すると適用されます。2カ月目から1年間のみ月額1,000円の割引となります。

「auピタットプラン」の場合、通話プランが「カケホ」または「スーパーカケホ」のみが対象で、「シンプル」は割引適用されないので注意が必要です。
※auフラットプランは「シンプル」も対象になるので勘違いしやすい点で、注意が必要です。

ピタット(フラット)プランへの加入条件を満たしていれば基本的に全ての方が受けられる特典なりますが、割引期間は1年間なので、2年目からは料金が高くなります

最初の1年間はお試し期間と捉えておくのが良さそうです。

「スマホ応援割」の受付開始日:2018年6月1日~

料金の落とし穴

段階性料金で、データ容量に応じた無駄のない料金で、メリットの多そうな「auピタットプラン」ですが、加入前に知っておいてほしい点がいくつかあります。
(条件があり、一部の人は割引が適用されないことがある内容です)

auスマートバリューを適用

auピタットプランの「1,980円~」の内訳には、スマホのほかに、自宅のブロードバンド回線(auひかりなどのネット+電話)またはauスマートポートとのセットで利用することで適用となる「auスマートバリュー」の割引が入った料金で表現されています。

auスマートバリュー
先生

auは「auスマートバリュー」適用後の料金を通常料金のように表示することが多いので、よく確認することが必要ですよ!

「スマホ応援割」と異なり、割引期間は期間限定ではなく、2カ月目以降から永年で割引が適用されますが、au指定のネット回線を同時に利用しない場合は「auスマートバリュー」の割引がなくなるため、プラス月額で500~1,000円割高となります。

auスマートバリュー適用時の月額割引金額

データ容量カケホスーパーカケホシンプル
~1GB500円引き割引対象外
1GB超~2GB500円引き
2GB超~20GB1,000円引き

割引金額は選択する通話プランのタイプやその月に使用したデータ容量で毎月変動します。

※auピタットプラン(シンプル)で1GB以下の場合はauスマートバリューの割引されない点は注意が必要です。

2年契約有りの契約が前提

auピタットプランの「1,980円~」の内訳には、auでの「2年契約」(2年縛り)有りで適用されて料金が使われています。これは「契約更新月」以外に解約もしくは他の携帯会社にMNPで乗り換えると「契約解除料(9,500円)」が発生します。3年目以降も2年契約の縛りが発生し自動更新されていきます。

最初の2年間だけ契約を縛る「2年契約(自動更新なし)」に加入する場合はプラス300円/月の割高に。2年契約に加入しない場合は基本料金にプラス1,500円/月と非常に高額になります。

「結局それぞれのプランや割引を適用するといくらになるの?」

と思う方が増えてきそうなので、各プランごとに料金や割引がどのように変わっていくのかを解説していきます。

毎月の料金と割引の推移

auピタットプランを利用した時の毎月の利用料金と各キャンペーンの割引の推移の内訳を表にしてみました。(機種を購入した場合の機種代の分は含まれていません)

契約した初月

auを契約した最初の月は、「スマホ応援割」と「auスマートバリュー」の割引がまだ適用されません(2カ月目から適用されるため)

以下の料金を日割計算した金額と別に契約事務手数料3,000円(税抜)が加算されます。

2年契約ありの場合の表なので、2年契約(自動更新なし)や2年契約なしの場合は割引額を変えて計算してください。

通話プラン「スーパーカケホ」(1回5分以内の国内通話無料)選択の場合 ※税抜

使用量月額料金
(割引なし)
2年契約全割引適用時
~1GB¥4,980-¥1,500
¥3,480の日割計算
+事務手数料
~2GB¥5,980¥4,480の日割計算
+事務手数料
~3GB¥6,980¥5,480の日割計算
+事務手数料
~5GB¥7,980¥6,480の日割計算
+事務手数料
~20GB¥8,980¥7,480の日割計算
+事務手数料

※全割引を適用した場合は¥3,480(税込¥3,758)~の日割計算+契約事務手数料

通話プラン「カケホ」(国内通話24時間無料)選択の場合 ※税抜

使用量月額料金
(割引なし)
2年契約全割引適用時
~1GB¥5,980-¥1,500
¥4,480の日割計算
+事務手数料
~2GB¥6,980¥5,480の日割計算
+事務手数料
~3GB¥7,980¥6,480の日割計算
+事務手数料
~5GB¥8,980¥7,480の日割計算
+事務手数料
~20GB¥9,980¥8,480の日割計算
+事務手数料

※全割引を適用した場合は¥4,480(税込¥4,838)~の日割計算+契約事務手数料

通話プラン「シンプル」(国内通話は30秒につき20円)選択の場合 ※税抜

使用量月額料金
(割引なし)
2年契約全割引適用時
~1GB¥4,480-¥1,500
¥2,980の日割計算
+事務手数料
~2GB¥5,480¥3,980の日割計算
+事務手数料
~3GB¥6,480¥4,980の日割計算
+事務手数料
~5GB¥7,480¥5,980の日割計算
+事務手数料
~20GB¥8,480¥6,980の日割計算
+事務手数料

※全割引を適用した場合は¥2,980(税込¥3,218)~の日割計算+契約事務手数料

2カ月~13カ月目

契約の2カ月目から「スマホ応援割」「auスマートバリュー」の割引が始まります

※auスマートバリューや2年契約(自動更新なし)や2年契約なしの場合はその分の割引額が変更(もしくは無くなり)になります。

通話プラン「スーパーカケホ」(1回5分以内の国内通話無料)選択の場合 ※税抜

使用量月額料金
(割引なし)
スマホ
応援割
2年契約au
スマート
バリュー
全割引
適用時
~1GB¥4,980-¥1,000
※1年間
-¥1,500-¥500¥1,980
~2GB¥5,980¥2,980
~3GB¥6,980-¥1,000¥3,480
~5GB¥7,980¥4,480
~20GB¥8,980¥5,480

※全割引を適用した場合は¥1,980(税込¥2,138)~。

通話プラン「カケホ」(国内通話24時間無料)選択の場合 ※税抜

使用量月額料金
(割引なし)
スマホ
応援割
2年契約au
スマート
バリュー
全割引
適用時
~1GB¥5,980-¥1,000
※1年間
-¥1,500-¥500¥2,980
~2GB¥6,980¥3,980
~3GB¥7,980-¥1,000¥4,480
~5GB¥8,980¥5,480
~20GB¥9,980¥6,480

※全割引を適用した場合は¥2,980(税込¥3,218)~。

通話プラン「シンプル」(国内通話は30秒につき20円)選択の場合 ※税抜

使用量月額料金
(割引なし)
スマホ
応援割
2年契約au
スマート
バリュー
全割引
適用時
~1GB¥4,480割引対象外-¥1,500割引対象外¥2,980
~2GB¥5,480-¥500¥3,480
~3GB¥6,480-¥1,000¥3,980
~5GB¥7,480¥4,980
~20GB¥8,480¥5,980

※全割引を適用した場合は¥2,980(税込¥3,218)~。

「スマホ応援割」は通話プランが「シンプル」の場合は割引適用されません。この結果、「スーパーカケホ」の方が「シンプル」よりも料金が安くなります

「auスマートバリュー」の割引額はデータ利用量によって異なります。
(通話プランが「シンプル」でデータ利用が1GBまでの場合は割引が適用されません)

14カ月目以降

14カ月目以降は「スマホ応援割」の割引期間が終了
通話プランが「スーパーカケホ」「カケホ」を選択していた場合は1,000円料金が高くなります

通話プラン「スーパーカケホ」(1回5分以内の国内通話無料)選択の場合 ※税抜

使用量月額料金
(割引なし)
2年契約au
スマート
バリュー
全割引
適用時
~1GB¥4,980-¥1,500-¥500¥2,980
~2GB¥5,980¥3,980
~3GB¥6,980-¥1,000¥4,480
~5GB¥7,980¥5,480
~20GB¥8,980¥6,480

※全割引を適用した場合は¥2,980(税込¥3,218)~。

通話プラン「カケホ」(国内通話24時間無料)選択の場合 ※税抜

使用量月額料金
(割引なし)
2年契約au
スマート
バリュー
全割引
適用時
~1GB¥5,980-¥1,500-¥500¥3,980
~2GB¥6,980¥4,980
~3GB¥7,980-¥1,000¥5,480
~5GB¥8,980¥6,480
~20GB¥9,980¥7,480

※全割引を適用した場合は¥3,980(税込¥4,298)~。

通話プラン「シンプル」(国内通話は30秒につき20円)選択の場合 ※税抜

使用量月額料金
(割引なし)
2年契約au
スマート
バリュー
全割引
適用時
~1GB¥4,480-¥1,500割引対象外¥2,980
~2GB¥5,480-¥500¥3,480
~3GB¥6,480-¥1,000¥3,980
~5GB¥7,480¥4,980
~20GB¥8,480¥5,980

※全割引を適用した場合は¥2,980(税込¥3,218)~。

「スマホ応援割」の割引期間が終了した結果、「シンプル」がベースとなる基本使用料が一番安くなります。

先生

「シンプル」と「スーパーカケホ」の基本料金の差額は500円とあまりありません。通話時間に換算して12分30秒分なので少しでも通話する可能性がある人は、「シンプル」よりは、「スーパーカケホ」のタイプを選択した方が無難です。

auフラットプランについて

auピタットプランのメリットを説明するにあたり、auの主力プランのもうひとつである「auフラットプラン」についての解説を少しさせてください。

「auフラットプラン」は定額制のプラン。データの最大容量が20GBと30GBの2種類から選べます。データの使用量の多い少ないにかかわらず同じ金額で利用することができます。

auフラットプラン

使用したデータ量が最大容量に達すると(20GBプランの場合は使用量が20GBを超えると)速度制限がかかります。

auフラットプラン30とauフラットプラン20

月額の料金と割引額の一例(2カ月~13カ月目)

auフラットプラン加入時にもauピタットプランと同じく「スマホ応援割」が適用されます。2カ月目から1年間月額で1,000円割引されます。

通話プラン「スーパーカケホ」(1回5分以内の国内通話無料)選択の場合 ※税抜

使用量20GB30GB
月額料金
(割引前)
¥8,000¥10,000
スマホ応援割-¥1,000
※1年間のみ
2年契約-¥1,500
auスマートバリュー加入-¥1,000
全割引適用時¥4,500¥6,500

※参考)
「auピタットプラン」(データ使用量:5GB)・・・全割引適用時:¥4,480
「auピタットプラン」(データ使用量:20GB)・・・全割引適用時:¥5,480

従来のプランとの料金比較

通話プラン「カケホ」(国内通話24時間無料)選択の場合 ※税抜

使用量20GB30GB
月額料金
(割引前)
¥9,000¥11,000
スマホ応援割-¥1,000
※1年間のみ
2年契約-¥1,500
auスマートバリュー加入-¥1,000
全割引適用時¥5,500¥7,500

※参考)
「auピタットプラン」(データ使用量:5GB)・・・全割引適用時:¥5,480
「auピタットプラン」(データ使用量:20GB)・・・全割引適用時:¥6,480

通話プラン「シンプル」(国内通話は30秒につき20円)選択の場合 ※税抜

使用量20GB30GB
月額料金
(割引前)
¥7,500¥9,500
スマホ応援割-¥1,000
※1年間のみ
2年契約-¥1,500
auスマートバリュー加入-¥1,000
全割引適用時¥4,000¥6,000

※参考)
「auピタットプラン」(データ使用量:5GB)・・・全割引適用時:¥4,980
「auピタットプラン」(データ使用量:20GB)・・・全割引適用時:¥5,980

先生

データ使用量が毎月5GB~20GBが継続的に続くようであれば、auフラットプランの方が安くなります。

auピタットプランとの違い

「auフラットプラン」も基本的に対象・適用される条件は「auピタットプラン」と同じ。大きな違いは完全定額(使用量に関わらず料金は同じ)か段階定額(使用量によって料金が変動)かの違いです。どちらを選ぶかによって料金が大きく異なりますので自分に合うほうを選択しましょう。

また、auピタットプランにするかauフラットプランにするか悩む。という方も多いはず。それぞれのプランに向いているユーザーをざっくり説明すると、

●auピタットプラン向きの方
  • 比較的ライトユーザー(毎月のデータ容量が5GB以下)で月ごとのデータ使用量に波がある方。
●auフラットプラン向きの方
  • データ通信をがっつりしたいという方。(毎月5GB以上のデータを使う人)

適用条件(auフラットプラン)

「auフラットプラン」の対象・適用される条件は基本的に上で述べたauピタットプランと同じです。

↓「auフラットプラン」の方が気になった方はこちらの記事をご覧ください

メリット

auピタットプランにするメリットは以下の場合に料金が割安になる点があります。

  • 毎月のデータ利用量が5GB以下になる範囲で、データの使用量が多い、少ないのぶれ幅がある場合に料金が割安になる点。
  • 携帯の機種を購入しない形でプラン利用できた場合に割安になる点
    初めてauを利用するケース(プラン変更は機種購入が必要になる))

従来のプランとの料金比較

auピタットプランを従来のデータ定額プランで月々の料金の比較をしてみました。
データ容量は3GB、1回の国内通話が5分以内無料になるスーパーカケホの場合の比較表です。

従来プラン(例:スーパーカケホ+データ定額3+LTE NET)との比較

 auピタットプラン従来プラン
基本料金
(割引なし)
¥6,980
¥3,200
※スーパーカケホ
ウェブ使用料¥300
※LTE NET
データ通信料¥4,200
※データ定額3
スマホ応援割-¥1,000
※1年間
適用不可
2年契約-¥1,500
auスマートバリュー-¥1,000-¥934
合計2~13カ月目
¥3,480
14カ月目以降
¥4,480
¥5,266
スマホの機種代金を含まない場合の利用料金は「auピタットプラン」の方が得

従来のプランの場合は割引適用後が5,266円、一方auピタットプランだと3,480円(2年目は4,480円)とauピタットプランのほうが安くなり、機種代金を含まない利用料金についてはauピタットプランの方がお得になる計算です(従来プランはデータ利用量に応じた変動型料金ではなく、データ使用量に関わらずの定額制料金です)。

ただ、「機種代金を含めなければ」というのがポイントです!

端末を購入した場合は、当然ですが端末代金分がプラスされることになります。

実は、端末を購入した場合は話が違ってくるのです。

デメリット

「auピタットプラン」のデメリットは一言でいうと端末代が非常に高額になります

「毎月割」が適用できない

スマホ端末をauで購入する場合は別途端末代が必要となります。そして少しやっかいなのは「auピタットプラン」に加入すると「毎月割」が適用できないという点です。

従来型のプランであれば購入した端末に応じて、毎月割引がある「毎月割」を活用することで、安い端末であれば実質負担金がかぎりなくゼロに近づく非常にありがたい割引ですが、「auピタットプラン」に加入した場合はこの「毎月割」が適用できず、割引を受けることができません。そのため端末を購入した場合の負担額は大幅に高くなるのです。

ただし、「auピタットプラン」でも端末代を安くする他の手段は一応あります。

アップグレードプログラムEX/アップグレードプログラムEX(a)

「auピタットプラン」と「auフラットプラン」は毎月割が適用不可のため機種を購入する場合はかなりの負担になりそうですが、その救済措置?として端末代金が実質半額となる特典「アップグレードプログラムEX」、「アップグレードプログラムEX(a)」という割引(?)サービスを利用することができます。

EXとEX(a)の違いは機種代金の分割払いの回数が24回か48回かの支払回数の違いで選択できるプログラムが変わります。

  • 48回払いならアップグレードプログラムEX
  • 24回払いならアップグレードプログラムEX(a)

これは「auピタットプラン」もしくは「auフラットプラン」への加入の方が、端末購入時にアップグレードプログラムEXであれば48回の分割払い契約アップグレードプログラムEX(a)であれば24回の分割払い契約を交わすことで適用されます。支払期間の半分の期間を過ぎた段階(EXなら25カ月目以降、EX(a)なら13カ月目以降)で機種変更した場合でも残りの支払い分は最大24ヶ月(または最大12カ月)間免除されるというもの。

たとえば48回の分割で25ヶ月目に機種変更すれば残りの24ヶ月分の支払いが全て免除され、実質半額で利用することができます。

ただし、アップグレードプログラムEXは特典の適用には月々390円×24回のプログラム料が必要です。(EX(a)はプログラム料はかかりません。)

 プログラム料
アップグレードプログラムEX月々390円×24回
アップグレードプログラムEX(a)0円
「アップグレードプログラムEX」利用の流れ

これらのプログラムで注意すべき点があります。

これらのプログラムは次回の機種を購入することで現在の機種の残りの代金が免除されるため、支払期間の半分を経過していて引き続き同じ端末を使用する場合には、その機種代金は支払続ける必要があります。EXなら48回、EX(a)なら24回分、同じ端末を使用し続けた場合には、割引されることなく、端末代金の全額を負担することになってしまいます。(EXの場合にはプログラム料の負担もあります。)

つまり、アップグレードプログラムEXであれば25カ月目に、アップグレードプログラムEX(a)であれば13カ月目に新しい機種に機種変更し続けないと割引効果が落ちてくる(場合によっては無くなる)ということになります。

また、アップグレードプログラムEXを利用した場合48回払い(4年間)という長期の支払いになっています。支払期間を通常の倍にすることで月あたりの端末代金の負担を減らす目的もありますが、このことにより2年後の更新月になっても端末代の支払いが完済していない状態になります。

2年後の更新月に他社へ乗り換え(MNP)した場合は、違約金はかかりませんが端末代の残金を引き続き支払い続けなければなりませんし、転出先で端末を購入した場合は、その支払いも併せて必要になります。

そうなるとやはりauで機種変更を続けたほうが良いし、しかもなるだけ満額に近い割引が適用されるよう25ヶ月目前後にしようと多くの方が考えるわけです。

機種変更して、アップグレードプログラムEXを利用すると、そこでまた48回払い(4年間)の支払いが発生。つまりはauで機種変更のループに陥るわけです。ずっとauで機種変更し続けえる!という方は大丈夫だと思いますが、いずれMNPをしようと思っている方は、慎重に検討したほうが良いように思います。

機種変更し続けるならメリットがある

高額な新しい機種でも、安い古い機種でも最大半額免除となるので、割引金額を最大限増やしたい場合は、最新の高額機種に2年(もしくは1年)おきに機種変更する方には割引の恩恵にあずかれるプログラムではあります。

アップグレードプログラムEX/EX(a)の適用条件

アップグレードプログラムEX/EX(a)を適用するには、申し込み時に対象の機種を購入すること(途中からプログラムに入ることはできません)。そして機種変更する場合は契約してから12ヶ月(※EX(a)の場合は6カ月)以上使用していることが必要。

au公式:「アップグレードプログラムEX/EX(a)」対象機種一覧

アップグレードプログラムEXの場合は13ヵ月目~24ヵ月目までに特典を利用して機種変更する場合は、25ヶ月目までのまだ支払っていないプログラム料を前倒しで支払う必要があります。

さらに機種変更を行った場合、使用した端末は返却しなければいけません(返却しなかった場合は特典が適用されません)。つまり次回の機種変更のときに「下取りプログラム」は使えない点にも注意が必要です。

回収する端末が破損してしまっていた場合には、最大で20,000円別途追加費用が必要になる点も注意です。

端末代金の価格例

高額な最新機種のiPhone XS比較的安価なiPhone7の2機種で「アップグレードプログラムEX」「アップグレードプログラムEX(a)」「毎月割」を適用させた場合の実質的な端末代を試算してみました。

各種割引適用後の実質的な端末代(税抜)

 iPhone XS
(256GB)
iPhone7
(32GB)
定価¥136,000¥60,000
アップグレードプログラムEX
※プログラム代も加算してます
¥77,360~¥39,360~
アップグレードプログラムEX(a)¥68,000~¥30,000~
毎月割
(機種変更)
¥74,778~¥15,000~
毎月割
(新規契約・MNP)
¥66,889~¥10,000~

※「アップグレードプログラムEX」は25カ月目に機種変更した場合
※「アップグレードプログラムEX(a)」は13カ月目に機種変更した場合
※「毎月割」は24回の割賦代金支払中での解約や機種変更は行わない場合

価格の安い端末の場合は「毎月割」の方が圧倒的に安くなります。

価格の高い最新機種の場合は毎月割と各アップグレードプログラムの金額が均衡しているようにも見えますが、「毎月割」は回収する必要がないため、「下取りプログラム」を利用することができる分「毎月割」の方が得になります。
(アップグレードプログラムの場合は回収されてしまい、「下取りプログラム」は利用できません)

auピタットプラン向きの人

以上のことから「auピタットプラン」を使う人は以下の条件に当てはまる方には向いているプランです。

  • 毎月利用するデータ容量が少ない人(毎月5GB以下)
  • 機種を購入しないで同じ機種を使い続ける、または1年(または2年)に1回最新の機種に機種変更する
先生

ただ、冷静に考えてみると、使うデータ容量が少なく、機種を購入しないのが向いているのであれば、通信速度が最速でないといけないといったこだわりがないかぎりは、ワイモバイルやUQモバイル、MVNOの携帯会社も十分検討範囲になっているのでは、とも思えます・・・

併用できるキャンペーン

初スマホ割

auの「初スマホ割」は、「auピタットプラン」に加入し、主にガラケーからスマホへ乗り換える方を対象とした新しい割引キャンペーンです。(25歳以下の新規契約・MNPでの乗り換えも対象になっています。)

指定の機種を購入した場合に、その機種に応じて最大37,800円の割引が受けられます。

auゼロ学割

25歳以下の方であれば、冬から春にかけてキャンペーンが行われる学割が利用できます。auピタットプランに対応する今回の学割は「auゼロ学割」があるので、対象者であればこのキャンペーンも活用してください。

2019年のauの学割は2018年12月1日から2019年5月31日の期間で開催しています。

そのほかの注意点

auピタットプランについて、ご紹介した以上の内容のもの以外については、以下の点に注意しましょう。

  • データくりこしデータギフト等は利用不可
  • テザリングは月々500円で利用可能。
  • ぷりペイド専用電話による「ピタットプラン」への加入は不可
  • 直近3日間のデータ通信量が6GB以上の場合、速度制限されることがある。

さらに、もうひとつ注意点として

2017年7月14日以降に端末を購入した場合、2018年2月以降、「auピタットプラン/auフラットプラン」とその他の料金プランとの間のプラン変更はできません(機種購入を伴う変更を除く)。

つまり、端末の購入と同時にピタット(フラット)プランに加入したら、2018年2月からは機種の購入がないと他のプランに変更することができなくなりますよ。ということで、プラン変更がしづらいため、最初の料金プラン選択はとても重要になります。

まとめ

いかがだったでしょうか?

「auピタットプラン」は、他社も含む他のプランと比べて「格段にに安い!」というわけではありません。「1,980円~」というのはさまざまな条件をクリアした場合のみ可能な内容です。

最大の特長は、プラン料金自体の安さにあるのではなく、自分の使用したデータ量に応じて月ごとに最適な料金が「ピタッ」と決まるため、無駄な料金を払わずに済むという点。

機種購入を伴わない形で、毎月利用するデータ容量が少ない一部のユーザーにとっては確実に月額料金が抑えられるプランだと思いますので、ご自身の利用状況と照らし合わせてじっくり検討してみてください。

また、次回をお楽しみに!

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この記事を書いた人

Ken
Kenスマホの先生2代目運営者
INEST株式会社とINESTグループ企業のLinklet株式会社が共同運営しているスマホの先生の二代目管理者。
MNPで何回か携帯会社を変更した経験を持ち(現在はワイモバイル利用者)、各携帯会社の料金プランや携帯・スマホ料金を少しでも抑えつつも快適なデータ通信ができるようにするための情報収集や情報発信をしています。
※旧管理者の記事のリライトなども手掛けています
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