携帯料金の見直し!携帯・スマホ料金プランの仕組みが全く分からない人向けガイド
普段から使っている携帯電話やスマートフォン。とても便利で生活に欠かせないものだけど毎月支払う携帯代が高い(気がする)。だから、違う携帯会社にするか、いまの契約しているプランの見直しをしたいと思っているけど、携帯料金のプランがあまりにも複雑すぎて全然理解できない。
(携帯会社のホームページを見ても、さっぱりわからない・・・(無理だ。あきらめよう))
というわけで、今回は携帯・スマホ料金の仕組みについて詳しく解説していきたいと思います。
※今回は、携帯会社全般の内容にしています。
携帯・スマホの料金プランには絶対必要なものとそうでないものがある
そんなの当たり前と言われてしまえば当たり前になってしまうのですが、携帯・スマホ料金は複数のプランやキャンペーンの組み合わせで構成されています。その中には必ず利用しないといけないものと、希望者だけ利用すれば良い(無くても良い)ものが混在しています。
変な例えですが、某ハンバーガーショップで「●●バーガーセット」を注文した場合、
・●●ハンバーガー
・サイドニュー1つ(フライドポテト など)
・ドリンク1つ
は必ず選ばないとダメ(絶対必要なもの)ですが、セットメニューには無い
・アイスクリーム など
は注文したい人だけが注文すればOK(絶対に必要なものではない)だったりします。
携帯・スマホ料金にもこれらと同じことが当てはまります。
料金は3つのタイミングで発生
携帯・スマホの利用料金は大きく3つの段階に分かれて発生します。
- 最初の月(新規契約や機種変更などをする時)
- 利用期間中(毎月 or 特定の期間中)
- 最後の月(解約やMNPで他の携帯会社に出ていく時)
それでは、各段階でどのようなものがあるのか解説していきましょう。
最初の月(新規契約や機種変更などをする時)
新規契約や機種変更などの契約手続きをおこなった時に一番最初の月だけ絶対に必要になる料金が1つだけあります。
絶対に必要な料金は1つ
- 事務手数料
事務手数料とは
事務手数料は新規契約やMNP、機種変更など、何かしら契約を行った時に一番最初の月だけかかる手数料で必ずかかる料金です。(支払いは一番最初の月だけで2カ月目以降の支払いでは発生しません。)
事務手数料はほとんどの携帯会社で3,850円または3,300円の料金が発生します。
2023年4月~7月に主要キャリアでは事務手数料を3,850円に値上げしています。(ただし、楽天モバイルは事務手数料無料です)
例外として、ドコモのドコモオンラインショップやワイモバイルのオンラインストアで契約手続きを行った場合は事務手数料は無料です。(ドコモやワイモバイルの実店舗での契約手続きの場合は有料のままです)
3,850円(または3,300円)の入場料・入会金を支払うイメージといったところでしょうか・・・
利用期間中(毎月 or 特定の期間中)
携帯電話会社の回線で、携帯・スマホを利用するにあたり、利用期間中は絶対に必要なものが5つ&そうでないものが5つあります。
まずは、絶対に必要なものから解説していきます。
絶対に必要な料金は5つ
- 基本料金(電話にかかる料金)
- ウェブ使用料(ウェブを使用するための料金)
- データ通信料(通信にかかる料金)
- ユニバーサルサービス料
- 電話リレーサービス料
※最近のプランは1~3をまとめて基本料金と見せているものが主流になっています。
これらが最低限あれば、携帯電話・スマホが利用できるようになります。
1.基本料金とは
基本料金は携帯・スマホに欠かせない「通話」をするための料金です。通話はケータイやスマホにおいて一番基本となる機能なので、「基本料金(基本使用料)」などと呼ばれていたりします。
「基本料金」=「通話するための料金」
と考えてもらって大丈夫です。
携帯電話会社によって基本料金の内容は変わってきます。具体的には国内通話無料の扱いにする時間のカウントの仕方が変わります。
「基本料金」の料金タイプとしては現在おおよそ5つのタイプに分かれています。
●基本料金の主なタイプ5種
※一部のMVNOでは1回の国内通話が3分以内無料などといった異なるパターンも少しあります。
料金タイプ | 説明 |
---|---|
A.従量課金型 | 電話をかけた時間に比例して課金されます。(国内通話なら22円/30秒が基本) 基本料金自体は非常に安価になり、電話をしない人に向いています。 格安スマホ(MVNO)系の料金プランはこのタイプが多いです。 |
B.1回の国内通話時間が5分以内無料型 | 1回の国内通話が5分以内であれば無料となります。5分以上の通話には通話時間がかかります。 電話はするけど、短い電話で済む人に向いています。基本料金は1よりも高く5よりも安い中間の料金になります。 |
C.1回の国内通話時間が10分以内無料型 | 1回の国内通話が10分以内であれば無料となります。10分以上の通話には通話時間がかかります。 2よりも無料となる時間が長い上位互換といえる内容ですが、利用できる携帯会社はそれほど多くありません。 |
D.1カ月X分まで国内通話無料型 | 2、3とは少し異なり、1回ではなく1カ月あたりの累計の国内通話の無料時間を設定している形です。無料時間以上の通話は通話時間がかかります。5分以上の長電話をすることもあるが、1カ月の通話時間はそこまで長くない人に向いています。 |
E.国内通話かけ放題型 | 国内通話が24時間いつでも無料です。(海外通話は当然課金されます) 長電話をする人に向いていますが、基本料金自体は最も高額になります。 |
BからDまでのタイプで無料時間を超過した分は従量課金と同じ30秒につき22円の通話料が発生する携帯会社が多いです。
ただし、格安スマホ(MVNO)系の会社の場合、特定のアプリを使用して通話すると半額の11円程度で通話できるといった取り組みをしているところがちらほらあります。
30秒につき22円の通話料が発生する場合
5分オーバーなら220円。
25分オーバーなら1,100円。
1時間オーバーなら2,640円。
といった形で追加料金がかかる計算になります。実は結構高い罠・・・
A~Dの30秒につき22円発生していく通話料は、後ほど解説するデータ通信料と異なり、上限金額が設けられているわけでは無いため、際限なく電話していると通話料も青天井で上がっていくので、自分に極力合った基本料金プランを選択していく必要があります。
かつてはソフトバンクのホワイトプランといった、時間帯とキャリアを縛る形(9時~21時にソフトバンク回線への国内通話は無料)のようなものもありましたが、現在は新規の申し込みは受け付けていません。
携帯会社によって1~5のどのタイプのプランを提供しているかは変わりますが、とても安く見える1のタイプはMVNOの携帯会社の標準の基本プランだったり、キャンペーン適用を組み合わせて月額料金を安く見せたい時の3大キャリアが選択する基本プランがこのプランを選択している場合だったりすることが多い印象です(安く表現できるためです・・・)。
また、かつて基本プランは一定期間の定期契約(よくあるのは2年定期)を設けられていることが多かったのですが、国側の指導により、大手キャリアでは定期契約を設けないプランになり、既存の定期契約自体を撤廃したりしていますが、一部MVNOでは定期契約のところも依然として残っているので、契約をする際には定期契約のプランかどうかは確認しておきましょう。
俗に「2年縛り」などと呼ばれるものですが、これは「最低でも2年間はうちの会社で使い続けてくださいね。その代わり安くて割引もありますよ!」ということで、以前から同じ携帯会社を利用している人の大半は定期契約になっているかと思います。
特に2019年9月までに契約している人の場合、各携帯会社の公式ページ内のキャンペーンで謳われている料金プランもこの定期契約適用の金額であるのがほとんどです。定期契約をしないタイプの料金プランも選択できる会社もありますが、定期契約無しの場合には基本料金自体が非常に高額だったり、割引などのキャンペーンが適用されなかったりするので、その結果ほとんどの人が定期契約を選択してしまいます。
定期契約をしている状態で契約期間外(更新月以外)で他の携帯会社にMNPをしたり、解約をした場合には後ほど解説する「契約解除料」というペナルティが発生します。
従量課金型のプラン例
- 【ドコモ】「eximo(エクシモ)」「irumo(イルモ)」の標準の通話タイプ
- 【au(5G)】「使い放題MAX 5G」などの標準の通話タイプ
- 【au(4G)】「使い放題MAX 4G」などの標準の通話タイプ
- 【au】「povo2.0(ポヴォ)」の標準の通話タイプ
- 【ソフトバンク】基本プラン(音声)※通話オプション
- 【ソフトバンク】「LINEMO(ベストプラン)」の標準の通話タイプ
- 【ワイモバイル】「シンプル2」の標準の通話タイプ
- 【UQモバイル】「トクトクプラン」「ミニミニプラン」の標準の通話タイプ
- 【楽天モバイル】「Rakuten最強プラン」の楽天Linkアプリ以外で通話した場合
- 【MVNO系】多くのプラン
1回の国内通話時間が5分以内無料型のプラン例
- 【ドコモ】5分通話無料オプション ※通話オプション
- 【ドコモ】「ahamo(アハモ)」の標準の通話タイプ
- 【au】「通話定額ライト2」「5分以内通話かけ放題」 ※通話オプション
- 【ソフトバンク】「準定額オプション+」「通話準定額」 ※通話オプション
- 【ソフトバンク】「LINEMO(ベストプランV)」の標準の通話タイプ
1回の国内通話時間が10分以内無料型のプラン例
- 【UQモバイル】「コミコミプラン+」の標準の通話タイプ
- 【UQモバイル】通話放題ライト ※通話オプション
- 【ワイモバイル】だれとでも定額+ ※通話オプション
1カ月X分まで国内通話無料型のプラン例
- 【UQモバイル】通話パック(60分/月) ※通話オプション(1ヶ月国内通話60分まで)
国内通話かけ放題型のプラン例
- 【ドコモ】かけ放題オプション ※通話オプション
- 【au】「通話定額2」「通話かけ放題」 ※通話オプション
- 【ソフトバンク】「定額オプション+」「通話定額」 ※通話オプション
- 【UQモバイル】通話放題 ※通話オプション
- 【ワイモバイル】スーパーだれとでも定額+ ※通話オプション
- 【楽天モバイル】「Rakuten最強プラン」の楽天Linkアプリを利用した通話の場合
2.ウェブ使用料とは
ウェブ使用料はウェブ(インターネット)そのものを使用するための料金です。かつてはドコモ・au・ソフトバンクの3大キャリアの多くのプランでは330円くらいの料金設定になっているものでしたが、最近のプランではあまり見かけることは無くなってきています。
勘違いしやすい点ですが、この料金はインターネットを使う権利をもらうだけで、どのデータ容量まで使えるかについては、次の3番目の内容になります。
3.データ通信料とは
データ通信料とはEメールを送ったりWEBサイトを見たりアプリを使ったりする時にデータをやりとりする通信料のことです。
「ネットし放題!」などといった広告を見たりしていると思いますが、実際は、際限なく使えるというわけではなく、快適に通信できる通信量の上限がそれぞれプランごとに決められています。そしてそのプランに応じて料金が変わってきます。
例えば、ワイモバイルに「シンプル2 S」といったプランがありますが、これは
「月に使用する通信量が4GBまでなら普通に使えるよ」
ということです。
では月の通信量が上限の4GBを超えるとどうなるのかというと、「速度制限」がかかり、通信の速度が極端に遅く(最大300kbpsまで減速)なってしまいます。
速度の制限なのでまったく使えなくなったり、勝手に料金が上がったりするわけではありませんが、非常に速度が遅いため、データが重めの動画を見たりするには非常に困難になります。
別料金を支払うことで速度制限を解除することは可能ですが割高です。前売り券は安いけど、当日券は高額といった考え方に近いかもしれません。
ただ、最近では一部のキャリアの特定のプランについては、指定のサービスへのアクセスについてはデータ容量の消費カウントから外すといった取り組みを行っているところもあります。
↓関連記事:データ消費カウントしないサービスまとめ最近のデータ通信のプランでは、課金方式に3つのパターンがあります。
●データ通信の課金方式3種
料金タイプ | 説明 |
---|---|
A.完全固定型課金 | 使用したデータ量に関わらず、料金は固定のフラットタイプのプランになります。 データをほとんど使わなかった場合でも、料金が安くなるといったことはありませんが、使いきれなかったデータ容量を翌月末まで持ち越せるといったことが一部の携帯会社のプランではできたりします。 最近ではデータ無制限プランも登場してきています。 |
B.使用したデータ量に応じた段階式課金 | 料金を複数の段階に分け、使用したデータ容量に応じて料金が変動します。 使ったデータ量が少なかった場合には、料金を安く抑えることができますが、使いきれなかったデータ容量の持ち越しはできなかったり、同じデータ容量でAの完全固定型課金の料金と比べると割高になる傾向があります。 |
C.親回線とシェア利用 | 家族など、親回線のデータ容量を使うタイプのものです。 料金は比較的安価の固定金額ですが、使用可能なデータ容量は親回線のデータ容量までになるため、親回線のデータ容量がどこまで利用できるか次第で上限が変わってきます。容量は家族で共同利用するため、家族の誰かが突出してデータ容量を使ってしまったりすると、他の家族が使用できるデータ容量は少なくなる点も注意が必要です。 ※ドコモのシェアプランが代表例でしたが2019年6月の新プラン登場に伴い、シェアプランが終了してしまいましたが、MVNO系の幾つかの会社ではシェア利用できるところが結構あります。 |
データ容量に関連したことで一点注意しておくべきことがあります、Eメールと似たようなものでSMS(携帯電話番号宛てに70文字以内のメールを送受信する機能)がありますが、このSMS送信については、上記のデータ容量とは別勘定(基本料金の方に紐付いている)で、1通あたり3.3円のSMS送信料が必要になる携帯会社が多々あります。
SMSをたくさん送信していると地味に料金加算されていたりするので、状況に応じてEメールアドレス宛に送信するEメールを使うことをおススメします。
※SMS受信については無料で、送信だけ料金がかかります。
必須としている基本料金、ウェブ使用料、データ通信料ですが、携帯会社の各プラン毎で、バラバラの扱いだったり、1~3の内容をすべてカバーするプランだったりなど同じ携帯会社のプラン単位でも混在しているため、料金プランの内容を分からなくしている要因の一つだったりしています。
完全固定型課金のプラン例
- 【ドコモ】ahamo(アハモ)
- 【ソフトバンク】スマホデビュープラン+、LINEMO(ベストプランV)
- 【ワイモバイル】シンプル2
- 【UQモバイル】コミコミプラン+、ミニミニプラン
- 【MVNO系】多くのプラン
使用したデータ量に応じた段階式課金のプラン例
- 【ドコモ】eximo(エクシモ)、irumo(イルモ)
- 【au(5G)】使い放題MAX 5G など
- 【au(4G)】使い放題MAX 4G など
- 【ソフトバンク】ミニフィットプラン+、メリハリ無制限+
- 【ソフトバンク】LINEMO(ベストプラン)
- 【楽天モバイル】Rakuten最強プラン
- 【UQモバイル】トクトクプラン
親回線とシェア利用のプラン例
- 【MVNO系】オプションでSIMカードを追加すればシェア利用できる会社が結構あります
4.ユニバーサルサービス料とは
ユニバーサルサービス料は、無料で連絡することができる110番や119番などの緊急通報のサービスを利用継続できるようにするための費用で、電話の機能を持たせている回線毎に数円(現在の一般的なスマホであれば2円)必ずかかる料金です。
これは、税金の様なものなので、諦めてください。。。
実は無料ではなく、みんなで費用負担していた、110番や119番への電話料金…
ユニバーサルサービス料の料金は微々たる金額で、変動する場合がある料金のためか、携帯会社のキャンペーンや料金プラン例の説明でよく省かれていることが多い内容です。
↓関連記事:ユニバーサルサービス料の価格推移5.電話リレーサービス料とは
電話リレーサービス料は、聴覚や発話に困難のある人(聴覚障がい者等)が電話を円滑に利用できるようにするための公的サービスで、負担金についてはユニバーサルサービス料と同じように携帯・スマホの利用者が負担します。電話の機能を持たせている回線毎に0~1円(定期的に料金が見直されますが、金額的には微々たる料金です)必ずかかる料金です。
こちらも、税金の様なものなので、諦めてください。。。
電話リレーサービス料についても料金は微々たる金額で、変動する場合がある料金のためか、携帯会社のキャンペーンや料金プラン例の説明でよく省かれていることが多い内容です。
↓関連記事:電話リレーサービス料とは?無くてもOKな料金は5つ
これらは必要に応じて利用することで料金がかかったり、割り引かれたりします。
- 携帯・スマホ端末代金(一括・割賦払い)
- 通話料(従量課金や超過分)
- キャリア公式キャンペーン
- 店舗独自キャンペーン
- オプションサービス(キャリア・外部)
それでは、各内容について解説していきたいと思います。
1.携帯・スマホ端末代金
多くの人に当てはまると思いますが、契約の際、携帯会社のラインナップにある機種を新たに購入する場合は、その機種代金を支払う必要があります。
支払方法は、最初の1回で全額支払う一括払いかキャリア指定の回数(24回、36回、48回など)での分割払い(割賦払い)を選択していく必要があり、その支払い回数分、月額料金に料金が加算されます。
※支払を完済させれば、以降の料金はかからなくなります。
逆に、端末自体を自身で確保・持ち込み、SIMカードのみでの契約ができる場合には端末代を支払う必要は無くなります。
iPhoneを例に挙げると、端末代自体はAppleのSIMフリーの端末よりキャリアの同端末の方が価格は高いですが、3つ目のキャリア公式キャンペーンにある割引を適用すれば、Appleより安価になる場合もあります。(条件は付きますが・・・)
店舗での購入の場合「頭金」がかかる場合がある
街中の携帯ショップで購入する場合、端末代金に「頭金」が加算されている場合があります。
頭金は、販売店側の利益になる料金で、通常の端末代に頭金が上乗せされています。料金も販売店に裁量を持たせているようで店舗によって価格が変動しています。
店舗で端末を購入する場合には、頭金が加算されていないか注意しましょう。
ただし、店舗ではなく、オンラインショップでの契約の場合には、頭金が0円になる傾向があります。
頭金と事務手数料と混同しがちですが、二つは違うものなので注意しましょう。
2.通話料とは
絶対に必要なもので解説した「1.基本料金(電話にかかる料金)」の従量課金型のプランを選択している場合や通話料無料としている一定時間以上の通話超過分の料金がこの内容に当てはまります。
国際通話や国内でも0570番号などの有料通話サービスも通話料が発生する内容に該当します。
国内通話であれば、ほとんどの携帯会社は30秒につき22円発生しますので、少しの通話時間でもすぐに大きな料金となってしまうため、無料通話の対象外になる通話は極力抑えることをおススメします。
この通話料が多く発生する場合には、一度、基本料金のプラン内容を見直しをしても良いかもしれません。
3.キャリア公式キャンペーンとは
これは携帯会社(キャリア)が展開しているキャンペーンになります。一例を挙げると学割キャンペーンなどがあります。
ほかにも家族割やブロードバンド回線とのセット契約での割引やMNP・新規契約など特定の契約形態での契約で利用できる割引など、テレビCMやキャリアの公式サイトで謳っているキャンペーンはこのケースに当てはまります。
キャンペーンの適用には、指定のプランを利用するとか、指定のオプションサービスに加入するなどの条件が組み込まれています。
組み合わせられる指定のプランは、キャリアが推進している、最近のプランを指定してくる傾向はあります。一応条件は分かりづらいものありますが、公式サイトにも掲載しているので、明確と言えば明確です(分かりづらいですが・・・)。
これらのキャンペーンは条件に当てはまっていても特定のキャンペーンとの併用での適用ができなかったり、キャンペーンによっては最初の1回で終わるもの、数か月続くもの、1~2年続くもの、永続的に続くものが混在しています。
そのため、1年目、2年目、3年目以降など月額料金に換算すると金額が変わってくる(高くなっていく)場合があるので、この点も非常に携帯・スマホ料金がいくらになるのかが分からなくなってしまう要因の一つになっています。
「分離プラン義務化」について
このことばを、耳にしたことがあるのではないでしょうか?
「分離プラン義務化」というのは、端末代金と通信料金を切り離した料金プランでサービス提供することを義務化するということで、従来型の料金プランにあった端末代金と通信料金(定期契約が必要)をセットにした形のサービス提供(2年契約を条件として端末代を値引きする実質○○円でiPhoneが購入できるといったこと)ができなくなります。
2019年10月から改正電気通信事業法が施行され、現在は特にスマホに関しては厳しいルールを守る必要がある状況になっています。
値引きできなくなった対象として3大キャリアの事例でいえば、かつてのドコモの端末代の割引サービスの「月々サポート」、auの「毎月割」、ソフトバンクの「月月割」など多くの割引が該当し、2019年9月末で諸々新規受付が終了になりました。
※現在いずれの割引も利用できません。
現在のドコモの「eximo(エクシモ)」やauの「使い放題MAX 5G」やソフトバンクの「メリハリ無制限+」などのプランについては、分離プランです。
分離プランにすると毎月の通信料が下がる代わりに、端末代の大幅な値引きができないことで昔の水準と比べると端末代が高くなります。
年々値段が高くなるiPhoneですが、この分離プランの影響でさらに高額になって手が届きにくくなるといった結果にもなっています。
4.店舗独自キャンペーンとは
3つめのキャリア公式のキャンペーンとは別で、携帯ショップ単位でも独自のキャンペーンを行っています。
たとえば、2019年9月末までは、ご近所の携帯ショップで以下のキャッチコピーをよく見かけませんでしたか?
- ●万円キャッシュバック!
- iPhone● 一括1円!
- iPhone● で●万円分還元!
2019年10月の法改正で現在は一括0円がNGになり、キャッシュバック還元も端末代の割引に関しては上限2万円まで(2万円以下の機種の場合は、0円以下にならない範囲での割引)のルールが設けられた影響もあるためか、店頭であまりこれらのキャッチコピーをみることは無くなってしまいましたが、法律の範囲内での割引は現在も行われています。
※ただし、3Gから4G・5Gに変える場合や回線契約とは関係ない購入者一律で適用されるような割引については上限2万円割引の制約の適用外です。
この店舗独自キャンペーンの内容は店舗に判断をゆだねられているため、還元金額などの統一性がなく、この点が店舗毎での差別化にも繋がっています。
(キャリア公式のキャンペーンは、どの店舗でも適用されます)
適用条件については、指定のプランを利用するとか、指定のオプションサービスに加入するなどの条件が同じように組み込まれていますが、店舗独自キャンペーンの分については条件面も店舗に判断をゆだねられているため、詳細の適用条件は店舗側に直接確認するしかありません。
基本的には見積もりや話をしている段階で判明してくるはずですが、店舗によっては条件の詳細が契約している途中で判明するといったこともあります。
店舗独自のキャンペーンで、競合店には知られたくない内容でもあるため、キャリアの公式サイト内に内容や条件が掲載されることもありません。
↓過去にあった携帯ショップで有料オプションを付けられそうになった実例店舗側が行うキャッシュバックなどの原資は、この条件にあるオプションサービスの手数料やインセンティブなどから充てている影響なのか、キャリアが提供しているオプションサービスのほかに外部のサービスやアプリなどをオプションサービス化し、加入や利用することを条件としていることもあるため、還元内容と条件をしっかり天秤にかけて、契約をするかどうかを判断するようにしてください。
店舗によっては、キャッシュバック金額以上にオプションサービスの利用料の方が高くなるといったケースになる可能性もあります。
このオプションサービス加入がユーザーにとって無駄になっている原因の一つにもなっている可能性があります。
店舗独自のキャンペーンで「●万円キャッシュバック」は、全額店舗が負担した形の表記になっていないケースがあります。
3つ目のキャリアのキャンペーンの割引分と店舗独自の還元金額を合算した結果「●万円のキャッシュバック」になるという計算になっていることもあるので、店舗側が負担している還元額が実際いくらなのかをよく確認した方が良いです。
酷いケースになると、店舗独自の還元金額はほとんどなかった(キャリア公式のキャンペーン適用金額がほとんど)にも関わらず、公式キャンペーン適用条件以外の(使うこともない)オプションサービスに色々加入させられるといったケースもあり得ます。
5.オプションサービスとは
月額利用料を跳ね上げさせる要因の一つであるオプションサービス。オプションはあくまでオプションなので、不必要であれば契約しなくても本来なら携帯・スマホ利用は可能なものです。コストカットできる要素でもあります。
ただし、キャリア公式キャンペーンや店舗独自キャンペーンの適用条件に指定のオプションサービスの利用・加入を求められることが(特に店舗独自キャンペーン適用で)多く、そのオプションサービスの内容は、利用者が実際にオプションサービスを利用しそうかどうかは、あまり気にかけず提示してきます。
そのため、適用条件とオプションサービスの内容を理解し、
- 本当に利用するものなのか
- (使用しないものの場合)解約の手間を惜しまないか
を判断したうえで契約するかどうかを決めた方が良いです。
キャリア公式のオプションサービス以外の外部が提供しているサービスの解約は、携帯ショップやキャリアでは行えないことが多々あります。
この場合の解約はサービス提供元に直接問合せし、解約の手続きを行う形になり、様々なオプションサービスに加入していると、各サービス提供元に問い合わせをする形になるので、すべて解約するにもかなりの手間になります。
また、携帯・スマホを解約しても、外部サービスのオプションサービスの解約にはなっていないので、解約忘れがあると、オプションサービス分だけは課金されたままになるので、この点も注意が必要になります。
公式のオプションか外部のオプションかどうしても分からない場合には、公式サイトを見るか、キャリアに直接問い合わせれば回答してもらえると思います。
筆者見解としては公式キャンペーンの適用条件以外の余計なオプションサービスを付けてこない形の店舗独自キャンペーンを適用する店舗がオススメです。
4と5の組み合わせの内容には特に注意しましょう・・・
最後の月(解約やMNPで他の携帯会社に出ていく時)
最後に解約や他の携帯会社にMNPで出ていく場合にかかる料金について解説していきます。
4つありますが、条件に当てはまらない場合には費用はかからない内容になります。
無くてもOKな料金は4つ
条件に当てはまらない場合には料金はかからないもの4つは以下の内容です。
(ただし、条件に当てはまる場合には必ず発生する料金でもあります)
- MNP転出料(他の携帯会社にMNPする場合は一部のMVNOの会社では必要)
- 契約解除料(定期契約分)(一部のMVNOの会社のみ必要)
- 契約解除料(その他)
- 携帯・スマホ端末代金の残割賦分(割賦払いで返済中の場合)
1.MNP転出料とは
MNP転出料は他の携帯会社にMNP(現在使用している携帯番号のまま)で乗り換える場合にはMNP予約番号を発番し、受け入れ先の携帯会社で契約し、乗り換えが完了すると発生する料金です。
MNP予約番号の発番自体では料金がかからず、次の携帯会社での契約が完了すると料金がかかります。
大手キャリアではMNP転出料は撤廃されていたりしますが、一部のMVNOでは有料(3,300円が一般的)のところもまだ残っています。
現在の携帯会社を普通に解約し、別の電話番号で次の携帯会社に新規契約をする場合はMNPではないので、この場合はMNP転出料はかかりません。
引っ越し代が3,300円かかると考えればよいでしょうか。
2.契約解除料(定期契約分)とは
主要な携帯会社では最近なくなりましたが、一部のMVNOについては「基本料金」の2年縛りなどの定期契約をしている契約プランで無料で解除できる更新月や最低利用期間を過ぎたものではなく、縛りのある期間内で解約・を行った場合には、契約解除料が発生します。携帯会社により契約解除料の金額は変わりますが、約1万円前後の解除料が発生するものが多いです。
ドコモ、au(UQモバイル)、ソフトバンク(ワイモバイル)は2021年10月~2022年4月に契約解除料を廃止しています。
途中退場には約1万円の料金がかかると考えておけばイメージしやすいでしょうか。
3.契約解除料(その他)とは
定期契約以外に、最低利用期間を設けられている割引サービスやオプションサービスを利用している場合で、縛り期間内で解約・MNPをしてしまう場合には、同様に契約解除料が別で発生します。これは各サービス毎、利用期間に応じて料金が異なります。
定期契約以外の途中退場にも料金がかかることがあります…
4.携帯・スマホ端末代金の残割賦分
携帯・スマホ端末を分割の割賦払いで支払っていて、返済途中の段階で、解約・MNP・機種変更をしてしまった場合、引き続き返済は継続していく形になります。
まとめ
携帯・スマホ料金の仕組みとしては大きく3つの段階(最初・利用期間中(もしくは一定の期間)・最後)があり、その中でも絶対に必要なもの、そうでないものが存在します。これらはどの携帯会社でも当てはまる内容で、各プランや条件が複雑に絡まり合っているため、携帯・スマホ料金の全容がわからなくなる要因にもなっています。特にキャンペーンと適用条件となるオプションサービスについては契約の際には特に注意すべき点です。
いかがでしたでしょうか?
また次回をお楽しみに!
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この記事を書いた人
- INEST株式会社とINESTグループ企業のLinklet株式会社が共同運営しているスマホの先生の二代目管理者。
MNPで何回か携帯会社を変更した経験を持ち(現在はワイモバイル利用者)、各携帯会社の料金プランや携帯・スマホ料金を少しでも抑えつつも快適なデータ通信ができるようにするための情報収集や情報発信をしています。
※旧管理者の記事のリライトなども手掛けています
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