スマホ会社の”バンド”って何?各キャリアの対応バンドを解説!【4G回線編】

ドコモ,au,ソフトバンク,楽天モバイル,その他

スマホ会社のバンドって何?各キャリアの対応バンド解説【4G編】

スマホを利用する上で「対応バンド」について意識したことがある方は少ないかもしれません。

「バンド」とはスマホ会社が利用している「周波数帯」のことなのですが、何気なく使っているように見えてスマホ端末とスマホキャリアの対応バンドが合っていないと正常に使えない可能性があるため注意しなければなりません。

その上、スマホ会社によって割り当てられている対応バンドもそれぞれ異なっているため、一度確認しておくといいでしょう。

そこで今回はスマホ会社4G回線の対応バンドについて解説していきます。

5G回線の対応バンドについては別記事で解説しています。今回は4G回線の対応バンドに限定した内容で解説しています。

スマホ会社の「バンド」とは?

「バンド」とは、「電波の周波数帯」を指す言葉です。

イメージとしては「電波の種類」や「電波が通る道の種類」と考えてみてください。

ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルのスマホキャリア4社は、総務省から使用するバンド(周波数帯)が割り当てられています。

この割り当てられた電波の周波数帯のことを「対応バンド」と呼んでいます。

対応しているバンドの種類によって、「高速通信が可能」「遠くまで電波が届く」「障害物に強い」など特徴も異なっています。

また、スマホ端末の各機種においても対応しているバンドが異なるため、対応バンドを確認することで端末の特徴を把握することも可能です。

プラチナバンドとは?

スマホ会社のバンドについてご存知ない方でも「プラチナバンド」という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。

「プラチナバンド」とは、700MHz〜900MHzの周波数帯を指すもので、地下鉄やビルの建物内でも電波が届きやすいという特徴があります。

いわゆる「繋がりやすい電波」でもあり、周波数帯としても希少価値が高いと言われています。

後述する4G回線の対応バンドの中では「Band 8」「Band 19」「Band 26」「Band 28」が該当します。

キャリアがプラチナバンドに対応しているかどうかによって、通信速度だけでなく繋がりやすさに影響を及ぼすため重要な存在となっています。

各キャリアの4G対応バンド一覧

バンドドコモauソフトバンク楽天モバイル
Band 1
Band 3
Band 8
Band 11
Band 18/26
Band 19
Band 21
Band 28
Band 42
各キャリアの4G回線対応バンド一覧

では、スマホキャリア各社が対応しているバンド(周波数帯)を紹介していきます。

どのバンドに対応しているかだけでなく、各バンドごとの特徴も含めて確認してみてください。

ドコモ

ドコモが対応している4G回線のバンドと各周波数帯ごとの特徴は下記の通りです。

バンド電波の特徴
Band 1主力の周波数帯。ドコモの4G通信のほとんどはBand 1が使用される
Band 3東名阪エリアで使用される周波数帯。Band 1よりも高速
Band 19プラチナバンド。Band 1ではカバーできない範囲に電波を届ける
Band 21各バンドの補完する役割の周波数帯
Band 28プラチナバンド。優先度はBand 19よりも低め
Band 42キャリアアグリゲーションで使う周波数帯。高速通信が可能
ドコモの4G回線対応バンドと特徴

ドコモの対応バンドは、主力となるBand 1に加えて、プラチナバンドのBand 19/28、キャリアアグリゲーションで用いられるBand 42が中心となって構成されています。

プラチナバンドに対応し、繋がりやすさにも優れている上に高速通信にも対応しています。

先生

オンライン限定プランのahamoやドコモの回線を借りているMVNOについても上記の対応バンドを使用します。

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au

auが対応している4G回線のバンドと各周波数帯ごとの特徴は下記の通りです。

バンド電波の特徴
Band 1主力の周波数帯。auの4G通信のほとんどはBand 1が使用される
Band 3東名阪エリアで使用される周波数帯。Band 1よりも高速
Band 11補完的な周波数帯。使用頻度は低い
Band 18プラチナバンド。Band 1ではカバーできない範囲に電波を届ける
Band 28プラチナバンド。優先度はBand 18よりも低め
Band 42キャリアアグリゲーションで使用する周波数帯。高速通信が可能
auの4G回線対応バンドと特徴

auは、主力バンドのBand 1とプラチナバンドのBand 18が中心となって、高速通信とつながりやすさを両立しています。

さらに、より速い通信を可能にするBand 42も重要な存在と言えるでしょう。

先生

オンライン限定プランのpovo、サブブランドのUQモバイル、auの回線を借りているMVNOについても上記の対応バンドを使用します。

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ソフトバンク

ソフトバンクが対応している4G回線のバンドと各周波数帯ごとの特徴は下記の通りです。

バンド電波の特徴
Band 1主力の周波数帯。ソフトバンクの4G通信のほとんどはBand 1が使用される
Band 3東名阪エリアで使用される周波数帯。Band 1よりも高速
Band 8プラチナバンド。Band 1ではカバーできない範囲に電波を届ける
Band 11補完的な周波数帯。使用頻度は低い
Band 28プラチナバンド。優先度はBand 8よりも低め
Band 42キャリアアグリゲーションで使用する周波数帯。高速通信が可能
ソフトバンクの4G回線対応バンドと特徴

ソフトバンクの対応バンドも構成自体は他のキャリアと同じようになっています。

主力のBand 1に加えて、プラチナバンドのBand 8が中心で、高速通信が可能なBand 42も重要な存在です。

先生

オンライン限定プランのLINEMO、サブブランドのワイモバイル、ソフトバンクの回線を借りているMVNOについても上記の対応バンドを使用します。

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楽天モバイル

楽天モバイルが対応している4G回線のバンドと各周波数帯ごとの特徴は下記の通りです。

バンド電波の特徴
Band 3楽天モバイル唯一の対応バンド
Band 18auのBand 18を楽天モバイルの基地局が使用。Band 3で繋がらないエリアをカバー
楽天モバイルの4G回線対応バンドと特徴

楽天モバイルは新規に参入したスマホキャリアでもあるため、対応バンドの種類が他社と比べて少ないのが特徴です。

メインバンドはBand 3のみで他社キャリアの主力バンドでもあるBand 1には未対応なので、通信エリアで比較しても楽天モバイルはまだまだ発展途上と言えるでしょう。

Band 18に関しては、メインバンドでカバーできない範囲を補うためauの対応バンドを借り受けて使用する形となっています。

楽天モバイルのサービス内容に「無制限で使えます※エリア外ではau回線が5GBまで使えます」といった文面が書いてありますが、その仕組みには上記のような対応バンドの都合が見えてくるでしょう。

また、他社キャリアのようなプラチナバンドへの対応をしていないため、地下鉄やビルの中などで電波が繋がりにくいという弱点もあります。

先生

MNO(楽天アンリミット)としての楽天モバイルの4G回線対応バンドの話です。かつてのMVNO(スーパーホーダイなど)としての楽天モバイルの4G回線対応バンドの話ではありません。

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スマホ会社の4G回線バンドに関するポイントを解説

ここまでスマホ会社の4G回線対応バンドについて解説しましたが、多くの方が「自分と何の関係があるの?」と疑問に思ったかもしれません。

「どの電波を使っているか」というのを意識する人は少ないですし、繋がってくれれば問題ないのでそれも当然かもしれません。

しかし、今回解説している対応バンドについて、いくつか押さえておくべきポイントがあります。

スマホの機種変更や乗り換えで重要なポイントになるので、以下の3つについては最低限押さえておきましょう。

  • スマホ端末とキャリアの周波数帯(バンド)が一致していなければならない
  • 楽天モバイルはプラチナバンドに対応していない
  • SIMフリー端末やSIMロック解除済端末は対応バンドをチェック

では、それぞれの内容について詳しく説明します。

スマホ端末とキャリアの周波数帯(バンド)が一致していなければならない

スマホキャリアごとに対応するバンドあるように、スマホ端末自体にも対応するバンドが決まっています。

スマホ端末とキャリアの対応バンドが一致していなければ、電波を受信して通信を行うことができないので注意してください。

特に各キャリアのメインバンド(Band 1/3)プラチナバンド(Band 8/18/28)に対応していないと快適な利用は困難でしょう。

基本的にキャリアからスマホを購入する場合は、端末の対応バンドがキャリアに合わせられているので問題ないのですが、SIMフリー端末を購入する場合や同じ端末のまま乗り換える場合などは、対応バンドをチェックしておきましょう。

楽天モバイルはプラチナバンドに対応していない

楽天モバイルはキャリアの中で唯一プラチナバンドが割り当てられていないスマホ会社です。

プラチナバンドに対応していなければ地下鉄やビルの中など、電波の届きにくい屋内で繋がりにくくなってしまいます。

そのため、楽天モバイルは他社キャリアと比較しても、電波の繋がりやすさに弱点を抱えており、通信エリアの狭さや安定感に影響を与えています。

楽天モバイル側もプラチナバンドの配分を求めているのですが、整備にはまだまだ時間がかかりそうです。

無制限に使えて料金も安い楽天モバイルですが、こういった特性があるので乗り換える際は注意してください。

SIMフリー端末を購入するときは対応バンド(周波数帯)をチェック

SIMフリー端末を購入する際は、端末とキャリアの対応バンドが一致しているかをチェックしてください。

例えば、「AQUOS sense 6」の場合、以下の周波数帯に対応しています。

タイプ例:AQUOS sense6の対応バンド(4G回線)
ドコモ版Band1 / Band3 / Band5 / Band12 / Band17 / Band18 / Band19 / Band21 / Band39 / Band42
au版・楽天モバイル版Band1 / Band2 / Band3 / Band5 / Band12 / Band17 / Band18 / Band19 / Band38 / Band41 / Band42
SIMフリー版Band1 / Band3 / Band5 / Band8 / Band18 / Band19 / Band38 / Band39 / Band41 / Band42
※5G回線の対応バンドもありますがここでは割愛しています

こちらの表と上記のキャリアごとの対応バンドを見比べて、使用しても問題ないかを判断してみてください。

また、同じ機種でも、SIMフリー版と各キャリア版では対応バンドが一部異なる場合もある点にも注意しましょう。

まとめ

スマホ会社の対応バンドについて解説しました。

バンド(周波数帯)ごとの特性が異なる上に、キャリア各社で対応するバンドが異なるため、一度自分が使っているスマホ会社の対応バンドをチェックしておくといいでしょう。

機種変更や乗り換えの際にも役立つ知識なので、今回の記事を参考にスマホ会社の対応バンドについて理解を深めてみてください!

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