
生活をしているなかで、毎月の固定費となる部分をなるべく抑えることは節約に繋がります。つまり、ガス・電力会社選びは出費を軽減するうえで極めて重要です。
数あるガス会社・電力会社のうち、ここでは東京ガスと東京電力にスポットを当てていきます。各社において、どのようなサービス展開をしており、どちらがお得かは気になるところです。
そこで今回は、東京ガスと東京電力の料金を徹底比較していきます。また、それぞれのメリットや利用がおすすめな人の特徴についても解説するため、ぜひ参考にしてみてください。

Contents
東京ガス・東京電力の料金を比較!
電気料金
下記の表は東京電力「スタンダードプランS」と東京ガス「基本プラン」でアンペアごとの電気料金の基本料金を比較したものです。東京電力と東京ガスでは、電気の基本料金は同額となっています。
契約アンペア | 東京電力「スタンダードS」プラン※1 | 東京ガス「基本プラン」※2 |
10A | 295.24円 | 295.24円 |
15A | 442.86円 | 442.86円 |
20A | 590.48円 | 590.48円 |
30A | 885.72円 | 885.72円 |
40A | 1,180.96円 | 1,180.96円 |
50A | 1,476.2円 | 1,476.20円 |
60A | 1,771.44円 | 1,771.44円 |
※1:電気料金単価表-東京電力
※2:基本プラン-東京ガス
使用量別料金
東京電力「スタンダードプランS」プランと東京ガス「基本プラン」で電気使用量に応じて電気料金の従量料金を比較したものが以下の表です。
それぞれを比較すると、電気料金と同様に東京ガス基本プランの方が料金を抑えられています。
電気使用量 | 東京電力「スタンダードS」プラン※1 | 東京ガス「基本プラン」※2 |
~120kWh | 30.00円 | 29.90円 |
121kWh~300kWh | 36.60円 | 35.41円 |
301kWh | 40.69円 | 37.48円 |
※1:関東エリアスタンダード-東京電力
※2:基本プラン-東京ガス
ガス料金
下記の表は東京電力「とくとくガスプラン」と東京ガス「ガス一般料金」を、ガス使用量に応じてガスの基本料金を比較したもので、比較すると全体的に東京電力とくとくガスプランの方が安いです。
使用量 | 東京電力「とくとくガスプラン」※1 | 東京ガス「ガス一般料金」※2 |
0~10㎥ | 736.23円 | 759.00円 |
10㎥超〜20㎥ | 736.23円 | 759.00円 |
20㎥超〜80㎥ | 1,024.32円 | 1,056.00円 |
80㎥超〜200㎥ | 1,195.04円 | 1,232.00円 |
200㎥超〜500㎥ | 1,835.24円 | 1,892.00円 |
500㎥超〜800㎥ | 6,103.24円 | 6,292.00円 |
800㎥超〜 | 12,078.44円 | 12,452.00円 |
※1:とくとくガスプラン-東京電力
※2:ガス料金表-東京ガス
ガス従量料金
下記の表は東京電力「とくとくガスプラン」と東京ガス「ガス一般料金」を、ガス使用量に応じてガスの従量料金を比較したもので、同様に東京電力とくとくガスプランの方が料金を抑えられています。
使用量 | 東京電力「とくとくガスプラン」※1 | 東京ガス「ガス一般料金」※2 |
0~10㎥ | 140.94円 | 180.53円 |
10㎥超〜20㎥ | 140.94円 | 180.53円 |
20㎥超〜80㎥ | 126.54円 | 165.68円 |
80㎥超〜200㎥ | 124.40円 | 163.48円 |
200㎥超〜500㎥ | 121.20円 | 160.18円 |
500㎥超〜800㎥ | 112.67円 | 151.38円 |
800㎥超〜 | 105.20円 | 143.68円 |
※1:とくとくガスプラン-東京電力
※2:ガス料金表-東京ガス
電気・ガスのセット料金
下記の表は東京電力「スタンダードS」+「とくとくガスプラン」と東京ガス「基本プラン」+「ガス一般料金」を、世帯人数に応じて電気とガスのセット料金を比較したものです。
世帯人数 | 東京電力「スタンダードS」+「とくとくガスプラン」 | 東京ガス「基本プラン」+「ガス一般料金」 |
1人 | 7,020円 | 7,109円 |
2人 | 11,080円 | 11,042円 |
3人 | 15,085円 | 14,678円 |
4人 | 17,635円 | 17,083円 |
5人以上 | 20,726円 | 20,033円 |
電気とガスをセットにすることで、東京電力は電気代が毎月102円、東京ガスは電気代の0.5%が割引されます。
そして、各サービスを比較すると独身世帯では東京電力「スタンダードS」+「とくとくガスプラン」、2人以上の世帯では東京ガス「基本プラン」+「ガス一般料金」の方が安いです。

【人数別】東京ガス・東京電力お得なのはどっち?
東京ガス・東京電力での電気とガスの料金は、どちらがお得なのか気になる方は少なくないでしょう。電気やガスは日々使うものであるため、毎月のように固定費として支払いが発生します。
また、少しの料金の違いが大きな出費に繋がるため、なるべくお得な料金設定となるものを選びたいところです。そこで、電気料金とガス料金を世帯人数ごとに紹介します。
※1 電気とガスの料金はそれぞれ「基本料金+(使用料に応じた各々の従量料金×各々の使用量)」で計算する
※2 東京電力「スタンダードプランS」プラン、契約アンペア10Aで130kWh電気を使用したものとして計算する
※3 計算した電気料金は10分の1の位を四捨五入する
電気料金
東京電力「スタンダードS」と東京ガス「基本プラン」を、世帯人数に応じて電気料金を比較したものが以下の表です。全体的に見ると、東京ガス「基本プラン」の方が安いことが分かります。
また、従量料金も同様に東京ガス「基本プラン」の方がお得であることが分かるでしょう。世帯人数が多いほどより料金の差が大きくなり、東京ガス「基本プラン」のお得感が増します。
世帯人数 | 東京電力「スタンダードS」プラン | 東京ガス「基本プラン」 |
1人(30A/200kWhの場合) | 5,380円 | 5,255円 |
2人(40A/300kWhの場合) | 8,332円 | 8,070円 |
3人(40A/400kWhの場合) | 11,385円 | 10,806円 |
4人(40A/450kWhの場合) | 12,918円 | 12,174円 |
5人(50A/500kWhの場合) | 14,742円 | 13,828円 |
ガス料金
東京電力「とくとくガスプラン」と東京ガス「ガス一般料金」を、世帯人数に応じてガス料金を比較したものが以下の表です。
こちらの差についても一見少なく感じますが、年換算すると1,884円もの違いがあるのです。従量料金も同様に、東京電力「とくとくガスプラン」の方がお得に利用できます。
そのため、世帯人数が多いほどより料金の差が大きく、東京電力「とくとくガスプラン」のお得感が増す結果です。
世帯人数 | 東京電力「とくとくガスプラン」 | 東京ガス「ガス一般料金」 |
1人(7m³の場合) | 1,723円 | 1,880円 |
2人(15m³の場合) | 2,850円 | 3,013円 |
3人(22m³の場合) | 3,808円 | 3,926円 |
4人(30m³の場合) | 4,821円 | 4,970円 |
5人(40m³の場合) | 6,086円 | 6,274円 |
電気料金とガス料金をそれぞれ比較しましたが、電気料金の場合は東京ガス「基本プラン」、ガス料金の場合は東京電力「とくとくガスプラン」を利用すると良いでしょう。

東京ガス・東京電力のサービス内容を比較
キャンペーン・特典(2023年10月時点)
東京ガス | 「電気代基本料金1ヶ月無料」キャンペーン |
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東京電力 | Webから電気+ガスのセットをお申し込みで最大1,000ポイントプレゼント |
東京ガスで実施されているのは「電気代基本料金1ヶ月無料」キャンペーンです。「基本プラン」プランであれば契約内容に関わらず、基本料金の部分が1ヶ月無料となります。
東京電力では、電気とガスをセットでWebからのお申し込みしていただいた方に最大1,000ポイントがプレゼントとなるキャンペーンが実施中です。

違約金・解約金の有無
東京電力では途中解約すると「スタンダードSプラン」・「とくとくガスプラン」のそれぞれで、契約期間が1年の場合は3,000円(税込)、3年の場合は5,000円(税込)の解約金がかかります。
そのため、東京ガスであれば違約金・解約金を気にせずにいつでもプランを変更できます。しかし、東京電力の場合は途中解約をすると違約金・解約金がかかってしまうことに注意が必要です。

ポイント付与
東京電力ではログインをすることでコミュニケーションポイントが付与され、毎月1回のログインで50ポイント貯まります。
そして、貯めたコミュニケーションポイントは、Tポイント・Pontaポイント・WAONポイント・nanacoポイント・dポイント・Amazonギフトカードなどに交換できます。
一方、東京ガスではガスと電気をセット契約することで「パッチョポイント」を獲得可能です。パッチョポイントは毎月のガス料金1,000円ごとに15ポイント貯められます。
また、東京ガスWebショップでのお支払い金額100円ごとに1パッチョポイント、1日1回挑戦できるパッチョスロットで最大500ポイント進呈といった方法でも貯めることが可能です。

かけつけサービス
東京電力では「スタンダードS」プランに加入することで、通常月額330円(税込)のかけつけサービスを無料で利用できます。
そして、東京ガスでは月額385円(税込)で水まわりと電気設備のかけつけサービスが用意されています。24時間365日、出張費・応急処置費ともに無料で、様々な設備の処置を受けることが可能です。

どちらが適しているかは希望やライフスタイルによって変わる
東京ガスと東京電力のどちらが良いかは一概に言えず、自身の世帯状況や節電意識などで変わります。世帯人数が多いほど、電気・ガス使用量が多くなり料金は上がるでしょう。
電気とガスセットで契約する場合、独身世帯では東京電力、2人以上の世帯では東京ガスがお得です。ただし、あくまで平均使用量で見た場合であり、節電意識が高いと使用量を減らせます。
例えば、解約金やポイント付与、かけつけサービスなどをチェックしておくと良いでしょう。特に、かけつけサービスは万が一のことを考えると比較しておきたい項目です。
そして、かけつけサービスを利用する際は、料金が無料である東京電力にメリットがあります。このように自身の環境や希望などを踏まえて、電気・ガス会社の契約先を検討することが重要です。
東京ガスのメリット
電気の供給が安定している
電気の価格は需給状況によって大きく変動するため、料金が突然上がってしまう可能性も考えられます。しかし、東京ガスは関東各地に大規模な火力発電があるため、価格のコントロールが可能です。
実際に東京ガスでは供給電力の約9割を自社発電によって生み出しており、需給状況に左右されずに低価格の安定した電力供給を実現しています。
セット割でお得になる
電気・ガスはセット契約するとお得になるケースもあります。そして、東京ガスは電気・ガスのセット契約で合計の電気料金から0.5%が割引されるため、お得に利用できるでしょう。
そして、ガスと電気のセット契約に加えて、対象のプロバイダーと契約をすると毎月100円〜300円の割引が適用されます。そのため、光回線の利用している方はより固定費を抑えることが可能です。
様々なサービスが充実している
料金だけで比較することは間違いではありませんが、サービス内容もチェックすることも重要です。そして、比較したいサービスとして、トラブル時のかけつけサービスが挙げられます。
かけつけサービスでは、ブレーカー・スイッチ・コンセントなどの電気トラブルの原因を調査してくれます。停電時にも問題を解決してくれるため、万が一の場合でも安心です。

解約金がかからない
東京ガスを利用して料金やサービス内容等が気に入らなかった場合、違約金を気にせずに解約できる点はメリットです。
もし、解約金が発生するなら、プラン変更に踏み切れない可能性もあるでしょう。しかし、東京ガスであれば解約金がかからないため、プラン変更を躊躇する必要がありません。
東京電力のメリット
プランの種類が豊富
東京電力はプランの種類が豊富であるため、自身のライフスタイルに合ったものを選択できます。具体的には以下のプランがあるため、契約先を検討しているならチェックしておきましょう。
- 世帯人数5人以上から使える日中よく家電製品を使う方におすすめのプレミアムプラン
- 23時以降に家電をよく使う方に適した夜トク
- オール電化向けのスマートライフ
東京電力では、一般的なプランからマイナーなプランまで多種多様な種類が提供されています。そのため、ライフスタイルに合ったお得なプランが選びやすい点はメリットです。
そして、電気とガスをセットで契約すると年間約1,200円の割引を受けられます。電気とガスを別々の会社で契約するのではなく、1つにまとめた方がお得です。
多くのポイントを獲得できる
Webからの契約でメールアドレスを登録して毎月1回以上ログインすると、くらしTEPCOポイントという東京電力のポイントを獲得できます。
1つの契約で50ポイント、電気とガスのセット契約で100ポイントを手に入れることが可能です。そして、300ポイント以上貯めることで、他社ポイントと1ポイント=1円相当で交換できます。
さらに、プレミアムS、プレミアムL(2年契約・関東エリアの方)という上級プランを申し込むことで8,000ポイントも獲得できます。ただし、ポイント以外の項目もよく比較することが重要です。

万が一の場合のサービスが充実している
東京電力では水まわりやカギなどのトラブルにも対応しており、上限金額を超えない範囲でかけつけサービスを無料で利用できます。
また、ガス機器や床暖が自然故障した際にも同様にサポートを受けられるため、かけつけサービスがあれば万が一のトラブル・アクシデントに備えられるでしょう。
大手企業で電気の供給が安定している
最近では電力供給事業に新規参入する企業が増えており、中には他社から電気供給に頼っている会社があります。そのため、安定した電気供給ができず、急激な値上がりとなる可能性も否定できません。
また、電力供給事業に新規参入した企業と比較して企業規模が大きいため、倒産によって電力供給が行われないこともないでしょう。
東京ガスがおすすめな人
- 気に入らない場合はすぐに別会社に変えたい人
- 家電製品やガスなどのトラブルが多い人
- トリプルでセット割を受けたい人
東京ガスは解約金がかからないため、気に入らない場合は別会社に変更できます。他社では解約金がかかるケースが多いため、無駄な出費を抑えたい場合は1年間は我慢しなければいけません。
解約金は数千円程度ですが、出費には変わらないため注意が必要です。しかし、東京ガスは解約金が不要な点から、万が一気に入らない場合でも乗り換えのハードルは低いでしょう。
建物は日々劣化していくため、住み続ければ電気やガス系のトラブルが増えるケースは多いです。特に10年・20年以上が経過している建物であれば、よりトラブルが多くなるでしょう。
そのため、万が一に備えてかけつけサービスが無料で使える点は嬉しいポイントです。そして、電気・ガスに加えてプロバイダとのセット契約で割引を受けられる点は他社にはない要素と言えます。

東京電力がおすすめな人
- ポイントをたくさん獲得したい人
- 電気以外にもサポートを受けたい人
- ライフスタイルに合うよう多くのプランから選びたい人
東京電力では、新規申し込みや継続ボーナスなどでポイントが多く付与されます。そして、獲得数が300ポイント以上になると他社のさまざまなポイントと交換可能です。
交換したポイントは何か商品を購入する際などに利用できるため、生活費の一部として活躍するでしょう。継続ボーナスは月に1回ログインするだけでもらえるため、入手方法も難しくありません。
さらに、電気以外にも水まわりや床暖などのトラブルをサポートしてくれます。困った時に手厚いサポートを受けられる点は東京電力を利用するメリットの1つでしょう。
また、ライフスタイルに合わせたさまざまなプランが用意されています。世帯人数やいつ主に電気を使用するかなど、プランの内容が細分化されているため使い勝手が良いです。

まとめ
この記事では、東京ガスと東京電力の料金を比較して、各サービスのメリットや利用がおすすめな人の特徴などについて解説しました。
各サービスにおける電気・ガス料金やサービス内容をチェックすることで、自身のライフスタイルに合ったサービスを選ぶことができます。
どちらの会社が良いということは一概には言えません。電気・ガスの使い方や各社で獲得できるポイントなどによって、大きく節約できる可能性もあるため、使い方などもよく見直しましょう。
